シチョウです。「カイジ」『噓喰い』『賭ケグルイ』。今や一大ジャンルを形成しているといっても差し支えない「ギャンブル漫画」。事実として、本稿の読者諸兄の殆どが「ギャンブル漫画」に一度は触れたことがあるはず。では、最強のギャンブル漫画は何か?個人的に挙げたいのが、『LIAR GAME』です。
作品自体の説明はもはや不要でしょう。作品内のゲームの完成度の高さもさることながら、「成功した実写化漫画」の筆頭に数えられることでも知られる大人気漫画です。加えて挙げたい『LIAR GAME』の長所が、キャラ漫画としての完成度が高いこと、そしてほどよく分かりやすいことです。まず一つ目の『LIAR GAME』のキャラ漫画としての側面について。「様々なキャラクターを同一のシチュエーションに放り込んで、その際にそれぞれが選択する行動でキャラ性を際立たせる」という話の組み立て方としてよくある手法がありますが、こうした手法は特に閉鎖空間でゲームをする作品との相性がよく、これが上手くいっている作品は名作と評価される傾向にあります。(代表例でいうと『HUNTER×HUNTER』のハンター試験や『イカゲーム』のカンブでしょうか。)ところがこと頭脳戦漫画においては、トリック作りに熱中するあまり、頭いい設定のキャラに「ぼくのかんがえたさいきょうのトリック」を導かせるのに終始してしまうことが往々にして見られます。一方『LIAR GAME』は、キャラの人格とゲームの解法が常にリンクしており、「この人格が左脳をフル回転させればこの結論に達する」ことに対して説得力がある、つまり(さっきも書きましたが)キャラ漫画としての質がかなり高い上にその要素をギャンブルに組み込んでいるのが第一の長所ですね。次に第二の長所について。ギャンブル漫画を読んでいて何が何だか分からなくなった経験は誰しもあるはず。こうなる理由は主に二つ存在し、①ルールが複雑すぎてルールブックを片手に読むしかないが、ルールの記載されていたページなんて精々扉絵に一回書かれるくらいなので、雑誌ではもちろん、単行本でもいちいち見返すのが億劫になって適当に読んでいると分からなくなる。②特に話の後半に差し掛かるとキャラが全員頭よくなるので、読者目線でのキャラクターがおらず、置いてけぼりを喰らう。①に関しては『LIAR GAME』が克服しているとは思いませんが(密輸ゲームとかすっげぇきつかったゾ)、②は頭の悪いキャラが頭の悪い読者に合わせて疑問を呈するので、読者が置いてけぼりを喰らうのは他のちゃんとしたギャンブル漫画に比べて少ないように感じます。『LIAR GAME』は基本的に集団戦なので頭の悪いキャラを自然にゲームに入れられるんですよね。そこが他の大半のギャンブル漫画と差別化できている一因なのでしょう。あと第一の長所の補強として、集団戦であると同時に個人戦なので、キャラの差別化もしやすいんだろうな。
ここまで聞くと『LIAR GAME』は神漫画と思われるでしょうが、本当に神漫画かと言われると疑問符がつくのが一致の取れる見解ですね。最後の四国志ゲームとか展開読めちゃったしね。あと「裏をかいた」的な展開ばかりで萎えましたね。そして何より、『LIAR GAME』が終わった後の甲斐谷忍があまりに不甲斐なさすぎる。彼はもう頭脳戦を描けなくなってしまったのかな?俺は悲しいよ。そこで、僕は今回甲斐谷忍の代わりにゲームを立案し、そのゲームを活用したシナリオを作ることで甲斐谷忍を救おうと思います!
- プロローグ
- プレイヤー紹介
- ルール説明
- 一日目:交渉フェーズ
- 一日目:指名フェーズ
- 一日目:カード行使フェーズ
- 二日目:交渉フェーズ
- 二日目:指名フェーズ
- 二日目:カード行使フェーズ
- 三日目:交渉フェーズ
- 三日目:指名フェーズ
- 三日目:カード行使フェーズ
- 四日目:交渉フェーズ
- 四日目:指名フェーズ
- 四日目:カード行使フェーズ
- エピローグ
- ほんとうの、ほんとうに、エピローグ