文責は@hidesysです。
前の記事の通り、第4回 やおい/BLシンポジウム「BLのカラダ——マンガ表現にみる男性身体」 | 京都精華大学を聴きに行ってきました。
扱う内容がコントラバーシティなこともあり、「内容の一部だけを切り取ったものがネットで炎上する」といったようなことを避けるために内容については外に漏らさないようにとのこと。感想はOKらしいですよ。
シンポジウムは3つのセッションに分かれて行われました。
1. BLシンポジウムの意味とBLの変遷
2. えすとえむ先生の対談
3. パネルディスカッション
BLの変遷については面白かったです。70年台の少年愛、80-90年代のアジア的キャラクター、90-2000年代の受け攻めの図式、2000年代中盤以降のキャラ性の弱まりと多様化。
2000年台中盤以降は受け攻めが外見からは判別できないような、90年台のお約束に縛られない作品が多くなってきたということでしたが、えすとえむ先生もそういう感じかなぁと。えすとえむ先生の作品は受け攻めについてあんまり気を使ってるふうではないなというのが僕の感想です。
テーマは身体性ということでしたが、えすとえむ先生は、なんというか、90年台のBLのお約束からほとんど解き放たれている人なので、この人を題材にしてBLの身体性について語るのは議論が分散するかなぁという感じでした。
対談についてですが、コメンテーターの質問に対してよどみなく回答をしてらっしゃいました。リハーサルをされてたのかなぁと思います。う~ん。対談やインタビューの記事を読んだりしてよく思う一般論を言います。往々にして答えというのは自分が実際にとった行動から「これこれこういうことです」「こういう時はこうしてます」といったように後付で作られることが多いと思うんですが、漫画家の方がそういうことを口に出して「私はこうなんだ」って思うのって大丈夫なんですかね。まぁ振り返る意味もあるしいいのかな。
3.のパネルディスカッションは面白かったです。漫画の研究家が持っている様々な論がある一方で漫画というのは商業で流通していて、研究というのはやっぱシビれるなぁと思いました。イェイイェイ。あと、うまい棒美味しかった。
まぁこんな感じかな。関西・関東ではいろんなイベントがあるので、アンテナを張って色々観に行くと楽しいですよ。