mantrog

京大漫トロピーのブログです

【12/13】セイヤだなんだと

 短日の候、暮れなずむ街はクリスマスの飾りつけ一色となってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。入会1年目にして今年度卒業予定、5回生の星野です。このような形式でブログを執筆する機会は初めてですが、精いっぱい書いて行きたいと思います。

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冬の夜空はキレイですね

 さて、アドベントカレンダー企画に際して「セイ。」というテーマを伺ったときやはり浮かんだのは「聖夜」という単語でした。この時期にこの単語を無視しては片手落ちというものでしょう。キリスト教のうんちくでも語るか、海外でのクリスマスについて語るか、イベントについて所感を述べるか、いやいやクリスマスを題材にした作品を紹介するか……「聖夜」について何を執筆したものかと私の思考は巡り……



聖夜……せいや……セイヤ……






君は、小宇宙を感じたことはあるか!?

※音源は各自用意してください

ジャララララーララージャララララーララー ジャララララーラララーーーッ
セ ンセ ヤーーーッ(セイヤーセイヤー)
※エコー

ジャララララーララージャララララーララー ジャララララーラララダカダカダカダカドゥクドゥクドゥン

だーーきしめたーーーー(ビィユリーン) こーころのコスーモォーー
(ペガサス聖衣装着!星矢の両足キィ!腰キュウ!左腕キュイン!右腕クキュ!胸チイュン!左肩キュン!右肩キュゥ!頭部チュイ!*順注意!!)

熱くぅ 燃やせぇ 奇跡ぃーーーをーー起こせぇーーっ!!(バゴオォオン!)

きーずついたーーーー(ドゥッタンドゥドゥタン) まーまじゃいないーとーー ドゥッタンドゥドゥタン)
誓いーーーああーーった はーるーかーなー銀河ーーーー(謎のサイレン音 プアァーーーーーーー)(トートタラテレレレ)

ペーガサスファンタジー!(キシュイイ)そーさゆーめーだーけはーーーーー(ブガアアシ)
だれもーーーう-ば えーーーない こーころの 翼だーーーかーーーーらーーーー!
(ダカダカダカダカドゥン)

センシーヤッ!(ZUBAAA)!しょおーーねーーんはーーーみーーんなーーーー
センシーヤッ!(テュイーーーーー)あしーーたーーの勇者ーーーー オウヘーーーイ

センシーヤッ!(チュプシーー)ぺガァサァースゥのよぉーーーにーーー(ズガゴオオオオオ)
センシーヤッ!(デュ プアーーーーーーー)今こそっ!(プアーーーーー)
はーーばーーたーーけーーー!
(ダー ダラララー ダラララー  プアーーーーー ジャッジャッ ジャッーーーーー)


 この懐かしいコピペに頭を支配された私はその足で読んでまいりました。
 1985年より週刊少年ジャンプで連載されていた伝説の少年マンガ聖闘士星矢』です。
 題して「完全初見で読む聖闘士星矢

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全28巻、所要時間5時間

あらすじ

 この世に邪悪がはびこるとき、必ずや現れるといわれる希望の闘士聖闘士(セイント)。その拳は空を裂き、蹴りは大地を割るという。 彼らは神話の時代より女神アテナに仕え、武器を嫌うアテナのために素手で敵と戦い、天空に輝く88の星座を守護としてそれを模した聖衣(クロス)と呼ばれる防具を纏う。

 そして現代、6年もの厳しい修行を経てアテナの聖闘士となった少年星矢が父に運命を託された実の兄弟たちと共に地上の覇権を争う神々の争いに身を投じることになる…。

聖闘士星矢とは神々の戦いに巻き込まれた少年「星矢」の熱き友情と小宇宙を燃やし、多彩な技で悪を倒す物語なのである。(出典:原作ストーリー|COMICS|聖闘士星矢

感想1:登場人物が多い!!

・描き分けもへったくれもない80年代の画風
・どいつもこいつも聖衣で似たような見た目
・作中ほとんどバトルシーン
という訳でとにかく見わけが難しい! とりあえず以下の人々を押さえておけばいいと思う。ぶっちゃけこの人たち以外影がうす……

天馬星座の星矢

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ザ・80年代な主人公

・小宇宙を燃やしてペガサス流星拳を打ってる人。つまり主人公。
・道中で濃いバトルが続くので読んでる最中は意外と印象が薄い
・追い込まれると小宇宙を燃やして無限コンティニューして粘り勝ち、という本作の基本理論に忠実なやつ

龍星座の紫龍

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1巻に20回はこの構図が出てくる

・あいさつ代わりに廬山昇龍覇をぶち込む人
・ピンチになると上裸になるが多分脱いだ方が強い
・失明しては復活するを3回繰り返す忙しい人。皆耐久力がバグっている作中でもひときわ不死身の男。
・「ひと言いっておきますがあなたの体には半分しか血がない」と診断されても戦いに挑むナイスガイ。いや死ぬやん。

白鳥星座ギグナスの氷河

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「ロシアと日本のハーフ」設定は今でも見かけるよね

・とりあえずダイヤモンドダストをぶち込む人
・お母さん大好き師匠大好き兄弟子大好きな情に厚い男。師匠関連のエピソードは実際良く出来ている。
・どうやら読者人気も高かったらしく、一人だけ番外編をもらっている

アンドロメダ星座の瞬

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アニメのCVは堀川りょう氏。やけに色っぽいベジータボイスが楽しめる

・なよっとした見た目に違わず優しいやつ。一輝の弟
・鎖使いだが自分も鎖とか縄とか触手に巻かれるシーンが多い。当時のお姉さまをさぞ沸かせたことであろう。
・オート索敵&自動防御のチェーンがとにかく便利

鳳凰星座の一輝

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インチキじみた強さ

・肝心な時に限って助けに来る瞬の兄さん
・ジャンプ名物「打ち切りを想定して設定された序盤のボスキャラ」であり、その後なんやかんやあって追加戦士ポジションに落ち着く
・正統派炎属性に見せかけて得意技は幻術と精神攻撃。汚い。
・聖闘士は死の淵から蘇るたびに強くなる、聖闘士は一度見た技は二度通じない、と言った共通設定をこれでもかと悪用する最強キャラ。やっぱり汚い。でもカッコいい。

城戸沙織(アテナ)

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まぁまぁドS

・聖闘士たちを従える女神アテナの生まれ変わり。つまり聖矢たちの元締め。物語を動かすためにさらわれたり瀕死になったりするが、その都度自分でも大立ち回りする気合の入ったお方。

黄金聖闘士のみなさん

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うぉっまぶしっ

 星座の代名詞:黄道十二宮の星座を冠した最強の12人。元祖「定員ありの最強キャラ集団」みたいな連中であり、キャラ立ちが半端ないし多分こっちの方が人気が高い。しかし彼らが本気で動くと物語が終わりかねないので、よんどころない事情により待機したり仲間割れしていることが多い。師匠キャラ、強キャラ、ぶっ壊れキャラ、ラスボス、果ては小悪党まで各星座間で扱いの差が激しい。自分の星座の黄金聖闘士を調べてみよう! 個人的1位は乙女座。

感想2:そうは言ってもストーリーは熱い!!

 ストーリー展開はザ・少年マンガ。序盤はお約束のトーナメント方式をやるかと思えばこれまたお約束(?)通りトーナメントは放り出して新たな敵登場! 倒した敵が仲間になりまた新たな敵が……という展開をすんごい熱量で繰り返していく。
 主人公たち5人は最下級の下っ端であり、相対する敵は毎回格上。なので戦うたびにズタボロになるし、毎回絶対絶命からの逆転劇をかましてくれるので、分かっていても燃えてしまう。>

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五感を全て失ってからが本番みたいなところがある本作

 また、主人公たち以外の強キャラ同士の対決も非常に多く、こっちはこっちで見開き1ページの大技がバンバン飛び交って楽しい。

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1話に1回はこんな感じ

【総括】

 とにかく濃度が濃い! ジャンプ濃縮還元みたいな作品。複雑化し洗練された現在のマンガに慣れ切った我々からすれば稚拙に見える瞬間もあるけど、詰め込まれた熱量が全てをかっさらっていく、そんな作品。大活躍する下っ端主人公チーム、熱い友情、師弟対決や兄弟対決、制限時間ギリギリの大逆転……、28巻まとめて一気に読んでしまいました。
 おすすめはやっぱり黄金聖闘士編(十二宮編) 高い人気に違わず名勝負名シーンだらけであり、とりあえずここまで読んでみても損は無いと思います。少年マンガに求める全てが詰まった、血沸き肉躍るバトル漫画です。

 p.s. 最初の画像は「ペガサス座」です。