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mantrog

京大漫トロピーのブログです

【1/12】絢辻詞編③

綾辻詞編 第3章「プライド」
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(職員室。作業スケジュールの遅れと過労で倒れた一件を理由に、教師から創設祭の規模縮小を提案される。拒む綾辻
醤油:学校は隙あらば、すぐ祭を縮小しようとする。
ミシ:『氷菓』でも問題になってましたね。
QP:I scream……
ミシ:うわあああああああああああああああああああああっ!
QP:そんなこんなでOPです。
(OP)
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(西日に照らされた創設祭実行委員本部。綾辻は怒りを露わにして純一に愚痴を言う。綾辻「まったく、屈辱よ。屈辱だわ。このあたしが呼び出されて注意を受けるなんて!」)
醤油:もう純一の前では憚ること無しに、ふるまうんですね。
ミシ:おぉう、純一が癇癪を起こす愛娘を宥める父親のようだ。慈愛に満ちた表情をしておる。
醤油:メインステージで使うライトを探しに来た下級生にも難なく応じてましたし、純一君、有能になりつつあります。
ミシ:ところで、この下級生、めぐり先輩に似てません?
醤油:後輩なのに先輩とは、これ如何に。
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QP:あ、純一君、綾辻さんから資材倉庫の鍵を任されとる。信頼の証ですね。
ミシ:こころの鍵を譲渡やね。
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綾辻の作ってきた弁当を摘まみ、これからの指針を話し合う2人。作業ペースを補うため、人員を増やす案に難色を示す綾辻であったが、純一の説得でしぶしぶ承諾する)
QP:お弁当を作ってくるって、綾辻さんのキャラからして違和感を感じるのですが、どうでしょう? 昼食を一緒に採るための建前だとしても、わざわざ作る必要はありませんよね。
ミシ:綾辻さんも言ってたでしょう? 犬が芸をしたらご褒美をとらせるものだって。ペットへの餌やり感覚なんですよ。純一がきらきらした瞳で尻尾をふってくるから邪険にしづらく、絆されてしまってる。
醤油:不器用なんですよね。距離の詰めかたが。
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QP:しかし、このお弁当。一体何割が冷凍食品なのでしょうか。
醤油:全部ホームメイドに決まってるでしょう、馬鹿野郎。
ミシ:からあげ、ウィンナー、ハンバーグ、プチトマト。子どもの喜びそうな品目を詰め込んだお弁当、お子さまランチです。そもそも純一の好みをさほど把握しておらぬだろうし、また自らの嫌うメニューを作るとも思えませんから、綾辻さんの好きな食べものなんでしょう。
QP:味覚が子どものままなんですね。イノセントやわぁ。
醤油:便利な言葉やな、それ。
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(楽しそうにする2人を遠巻きに眺めるクラスメートの3人)
醤油:悪意の象徴ですね。
QP:右の子の棒演技、イイ味出してますね。
ミシ: 悪意なき悪意をふりまくド畜生です。
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(無事クラスメートの協力を得た綾辻だったが、それを快く思わなかった件の3人がごねはじめる)
ポニテ「あ~あ、やってらんない」ヘアピン「本当。何でわたしたちが、こんなことしなくちゃならないの~?」黒髪「あの2人が委員やるって、自分から立候補したくせに~」ヘアピン「こっちに迷惑かけないで欲しいよね~」ポニテ「2人でイチャイチャするのに忙しいんだよ、きっと。あたし達見ちゃったんだよね~。綾辻さんと橘君が昼休みに仲良くお弁当食べてるの」ヘアピン「うんうん」)
QP:弁当一緒に食べる程度、許したってや。僻んでるのか?
醤油:チープすぎます。中学生。否、へたしたら小学生ですよ、これ。
綾辻「何か、問題でもあった?」)
ポニテ「クリスマスツリーが中止になるって聞いたけど、本当? 去年よりハデな創設祭の計画を立てて、それがうまく行きそうにないからって、今更皆をてつだわせるって、どう言うつもり? 成功したら、実行委員長である綾辻さんの手柄にでもするつもりかしら? 随分と都合が良すぎない? スケジュールが遅れてるのは、誰かさんが男子とイチャイチャしてるせいでしょう? わたし聞いたよ。いつも2人きりで仕事してるって。カレシカノジョみたいにさ」)
ミシ:邪悪を孕んだダミ声です。
醤油:スキャンダラスを取り沙汰して攻撃してますけど、むしろ進行の遅れのほうを責めるべきだと思うのですが。論点を違ってますよ。
QP:何もせず不平不満を口にする愚かな平民なんですよ。
ミシ:有能な統治者はどんな時代も、愚かな民衆に苦しめられ、その心身を削られる。ああ、もう、愚者ぐしゃグシャトリヤ。
醤油:ミシェル君。言わんとしてることは理解できるが、それ武人階級や。
綾辻「橘君には、わたしの補佐的な仕事をして貰ってるから、そう言う誤解を与えてしまうのかもしれないけど、べつに仕事以外のことをしてる訳じゃないわ」)
(ヘアピン「そんなの信用できない!」黒髪「うんうん」)
(薫「ちょっとっ。アンタ達ねえ!」ポニテ「棚町さんは黙ってて」)
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(純一「誤解だよ。綾辻さんは手際の悪い僕に色色教えてくれてるだけで……」ポニテ「あんたにも聞いてない!」なぜか突き飛ばされる純一)
ポニテ「どうなの綾辻さん。なんとか言いなさいよ」ヘアピン「やっば。もしかして泣かせちゃったぁ~?」)
QP:あははは。醜悪すぎるやろ。
ミシ:これもまた奪われようとしてる瞬間なんでしょうね。己の素を出すことのできる純一の隣と言うポジションを、第三者によって理不尽に剥奪されんとしてる。
醤油:ようやく獲得した第二の家庭を失ってしまう。それゆえ綾辻さんは、全てを擲ってでも闘う。
QP:自身はともかく、飼犬まで貶されたら、そりゃあ怒るで。
ミシ:しかし、もう飼犬でもなくなったんですよね。この事件を契機に、純一は綾辻にとって愛し頼るべき伴侶となります。
醤油:激昂した綾辻さんは、衆目の前で、純一を脅迫してまで守ろうとしてきた優等生の仮面をぬぎ捨ててしまう。ここで三度、綾辻は退路をたたれる。沸き上がる激情をグッと嚥下し、穏便にすませるすべもあった。むしろ、これまではそうしてきた筈です。しかし、綾辻は、本件に関してはそうしなかった。合理性と正義のこころ・義憤を秤に載せ、後戻りのできぬ後者を貴ぶことを選んだ。
ミシ:黄金の精神や。
QP:ジョジョ4部、出来良かったですよね。OPもハイセンスで。
ミシ:BREAK DOWN, BREAK DOWN!
醤油:Great Days。名曲です。LISTEN。
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綾辻「あははははははは、あ~あ。馬鹿馬鹿しい。あなたたちの言ってることは、創設祭に関係のないことばかりじゃない。なにそれ。もしかして嫉妬? イイコト教えてあげる。クリスマスツリーは中止にならないし、スケジュールだって去年に比べて充分に間に合うペースなの。皆にてつだって貰うのはそれを確実にするため。信用できないなら、幾らでも資料を見せてあげるわよ。いるのよねぇ~。あなた達みたいに根も葉もない噂を耳にして文句ばかり言う人。何にもできないくせに他人を見下して優越感に浸るなんて、くっだらないわね。言返したかったら、どうぞ? でも、あなた達に何ができるの? 何をやってきたの? 何か一つでも、あたしに勝てるところがある? 恥って言葉を知ってるなら、自分の人生をふり返ってからにしてよね。さあ! 何か言いたいことがあったら、どうぞ? 何もないの? だったら最初からツマラナイこと言ってないで、手だけ動かしてればイイのよ。どうせあなた達には、それしかできないんだから」)
ミ・醤・QP:FOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!
ミシ:カタルシス、しゅんごいね?
醤油:イイ……。こんな専制君主になら、身を委ねてもイイ……。
ミシ:Shining Justice 芽生えて~♪
(中略)
醤油:1999 Bizarre Summer~♪
QP:巡る勇気で生きる街~♪
ミ・醤・QP:Great Days~♪
QP:BREAK DOWN, BREAK DOWN - LET'S GO!
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(放課後。純一と連れ立って神社に寄った綾辻は、黒革の手帳を燃やす。綾辻「わたしには、もう必要のないもの。わたしには、もっと大事なものがあるってわかったの」)
醤油:はじまりの神社で、関係性を更新します。
ミシ:侍従→婚姻ですね。
QP:綾辻さんのこころを開くのに、もう鍵は不要なんです。その権利は、とっくに純一に託されてる。
ミシ:王権神授やね。
QP:違うぞ。
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綾辻「あなたを、わたしのものにします」純一「はぁっ!?」)
ミ・醤・QP:はぁっ!?
綾辻「あれ? ちょっとハショリ過ぎたかしら。あ、あなたといると嬉しいし、楽しいの! その、自分でも不思議なくらい……。出来れば、ずっと一緒にいたい。あなたが側にいてくれれば十分。でも、それを強制はできない。だからっ、わたしをあげる! その代わり、あなたがいる日常をわたしに頂戴!」)
(純一「僕で良ければ、喜んで……」)
綾辻「そう。じゃあ、これは契約の証」)
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ミシ:ズキュウウウン! 最高や。
醤油:神前で誓うんですよ? これが詞、詔なんやね。
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(鼻血を出してしまう綾辻。純一「綾辻さんでも興奮するんだね」)
醤油:はじめての体験に、エラーが出てますね。
QP:そりゃあ鼻血の一つや二つ出ますよ。森島と違って人間なんですから。
ミシ:クソッ。性の喜びを知りやがって!
醤油:なんか激昂しながら、踊り狂ってる人おるんやけど……。
QP:否、これ喜んでるんですよ。
ミシ:生の喜びを知りやがって!
醤油:ああ、Joy of Lifeのほうね。
(Bパート)
ミシ:ふぅ。濃密なAパートでしたね。
醤油:しかし、関係が進展を見せた、ここからが本番とも言えます。緊褌一番で臨みましょう。
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(体育の授業中。男子が校庭10週を走る間、女子はドッヂボールを行う。綾辻は内野で一人にされ、甚ぶられる)
QP:あははははははは。皆で寄ってたかってボールをぶつけるって、幾らなんでもマッチョすぎるでしょう? 何時の時代ですか。
ミシ:90年代ですよ(怒)。何時だって理不尽のほうからやって来て、ヒロインを害さんとする。
醤油:綾辻さんは人間ですから、それら困難を乗り越えなくてはなりません。
ミシ:人の世は無情です。
ポニテ「ほらほら、どうしたのぉ? もうへばっちゃったぁ? さあ、棚町さん、やっちゃって」薫「わたし、パス。だってこのチーム、ツマンナイんだもん。と言うことで、わたし、こっちのチームに入るわね。ほら、恵子! あんたもこっち来なさーい! これで3人ね」)
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(純一「いや、4人だよ」)
ミ・醤・QP:あははははははははははは! カッコイイ~!
(純一「課題の10週、もう走り終わっちゃったんだよね。退屈だから、少し混ぜて貰おうと思って」)
QP:これは、漢やで。
醤油:しっかり10週走り終えてから、やって来るのがエライ!
ミシ:果たすべき責務を果たしてから、事態を収拾する。ルールに厳粛な綾辻さんを尊重しての行動ですよね。急ぎ向うことは出来た。しかし、やるべきことを蔑ろにして差し伸べられた手を、綾辻さんはとろうとはせんでしょう。純一君は、綾辻さんのものになると言った契約を正しく理解し、遵守してるんですね。
QP:その見返りとして、こころの底からの信頼と笑顔が与えられる。
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ミ・醤・QP:可愛ええなぁ……。
(2-Aの連中はボイコットを起こし、作業は薫・田中・ウメハラ・純一・綾辻の5人で進められる。放課後。無人の教室で、綾辻は一人葛藤する。綾辻「大丈夫。わたしは平気。まだ頑張れる」)
(見兼ねた純一は、もう一度クラスメイトに応援を頼もうと提案するが、綾辻は頑なに拒む。綾辻「絶対に嫌!」)
(純一「どうしたんだよ。そんなの、らしくないよ」)
綾辻「らしくない?」)
(純一「そうだよ。綾辻さんは何時ももっと堂堂としてて、こんな状況を幾らだってうまくきり抜けられる人じゃないか。ううん。本当はこんな状況になる前にもっと……」)
綾辻「らしくないって、何!? あなたが、わたしの何をわかってるの!?」)
(純一「わかってるよ。綾辻さんが、創設祭に一生懸命なのはわかってるよ。だからさ、皆に謝って、もう一度てつだって貰えるよう頼もう? それが嫌なら、出来る範囲で少しイベントを減らすとかさ」)
(ビンタ)
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綾辻「なんで、なんでわかってるのに、そんなこと言うの……」)
QP:あ~あ、泣かせちゃった。「らしさ」って言葉は、綾辻さんにとって重く響くでしょうね。これまで両親や周囲の人間に「綾辻詞」はこうあるべきであると言う烙印を押され、遂には自分を新世界へ連れ出してくれる筈であったヒーローまでもが、その言葉を口にするんですから。キッツイですよ。
ミシ:「本当はこんな状況になる前にもっと」って言葉も、極悪ですよ。教室で退路をたたれとき、賢明な綾辻さんならこうした悪状況に陥ってしまうことは簡単に予見できた。しかし、それでも艱難辛苦に耐え、純一の名誉を尊重することを選んだ。その凄絶な覚悟を、純一は軽んじた。すくなくとも、綾辻さんにはそう聞こえた筈です。
醤油:キッツイなぁ……。
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(翌日。登校した純一が目にした光景は、泣き落としで3人組との関係を修復し、再びクラスの協力を得た綾辻の姿であった。綾辻「おはよう、橘君。聞いて聞いて。皆、創設祭の準備てつだってくれるって。皆優しいね~。わたし、このクラスになれて良かった~」)
ミ・醤・QP:…………。
(放課後、校舎裏。綾辻に事情を問詰める純一)
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綾辻「あ、もしかして、あの子のことを言ってるのかな。意固地になって、一人で創設祭の準備をなんとか間に合わせようとしてたあの子。でも、もうあなたの知ってるあの子はいなくなっちゃったの。お蔭で皆協力してくれることになったし、これで創設祭の大成功、間違いなしだね」)
(ED)
ミ・醤・QP:……これ、どうすんねん……。