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京大漫トロピーのブログです

新歓毎日投稿企画【4/23】アツいハルはお好き?

みなさまどうもこんにちは。この企画二回目の登場となりますだちです。

漫トロピー初(たぶん)の屋外新歓に来てくださった方々、本当にありがとうございました!
想像以上の人数が集まって、またこの人数で集まって漫画を読むのもコロナ禍以降無かったので、非常に楽しい時間を過ごせました。やっぱり対面例会は最高ですね!

最近はすっかり暖かくなって屋外でも過ごしやすく、というか暑くないですか。26度とか初夏じゃん。
これじゃあもう春どころかホットスプリングですよ・・・そうホットスプリング・・・hot spring・・・温泉!


というわけでこちら、『リコとハルと温泉とイルカ』という漫画を紹介します。


母親の仕事の都合で一人日本で暮らすことになったリコは、田舎の町、伊流川町で下宿することに。下宿先の民宿で、幼馴染みの少女、ハルと再会します。その次の日の学校帰り、リコはハルから、伊流川町広報部、通称「イルカ部」に入ってほしいと誘われます。初めは渋るリコでしたが、ハルの熱意に押されて、イルカ部に入ることを承諾します。そして、リコはイルカ部の一員として、部員や地域の人々と交流していきます。


登場人物たちのコミュニケーションがこの漫画の大きな魅力の一つです。田舎の町なので、ほとんどの人は顔馴染み、交友関係も昔からのものが多く、心地よいテンポで会話が進みます。引っ越してきたばかりのリコはその距離感に戸惑いますが、天真爛漫なハルに振り回されながら交友を広げ、温泉というハダカのつきあいで仲間との関係を深め、イルカ部としての広報活動で町の人たちとも深く関わるという経験を積み重ねるうちに、次第に自然体でみんなと接することができるようになっていきます。この、リコがだんだんと「よそ」から「うち」になっていく変化も、会話の心地よさをもたらす要素の一つです。


また、そのような交流の中で、リコが自分自身と向き合い、成長するというのも重要な部分です。リコは、ファッションモデルである母親のよしみで一時期モデルをしていたのですが、自分の才能や周囲の目に悩んでやめてしまったという過去があります。なので、広報活動として人前に立つことにも消極的です。しかし、目の前で自分を見ている人たちや町の人たちが喜んでくれることで、自分が必要とされていることを実感します。さらに、自分と同じように周囲とのギャップからくるコンプレックスを持つ部員であるたえ子とともに行動することで、お互いに今の自分を受け入れていけるようになっていきます。


そして、キャラクター間の関係に、百合的要素が多く取り入れられています。例えば、ハルはリコに対してかなり執着的な愛情を持っていて、リコはハルの家に居候しているという状況をハルはクラスのみんなの前で「同棲」と言ってのけたり、

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本妻アピール

イルカ部の部員で双子の姉である茜は、モデルだった頃のリコのファンで、リアルで見たリコに一目惚れし、ハルに勝るとも劣らない執着っぷりを見せたり、妹の葵は、最初こそ常識人のふるまいですが、「アネモエニッキ」なるブログで姉の観察日記のようなものを付けていることが明らかになったり、

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気になる

それ以外にも枚挙に暇がありません。基本的にハルの対応には手を焼いているリコが時折見せるデレなどは(百合的に)見るべきポイントです。



この漫画は、先に挙げたような複数の側面から読者の心を癒してくれます。新しい場所や人間関係、再流行してきているコロナの対処などで疲れが溜まっているであろう今、みなさんも読んでみてはいかがでしょうか。f:id:mantropy:20210424035326j:plain