【12/3】俺たちのスラムダンク
本日12月3日は何の日でしょう。
そう、映画『THE FIRST SLAM DUNK』の公開日です!!!!
自分もさっそく見てきましたが、めちゃくちゃ良かったです。
どうあがいても面白い山王戦、ここしかない!という絶妙な切り口のオリジナルストーリー、そして井上雄彦のリアルなキャラ造形とマッチしたCG映像で描き出される躍動感あふれるバスケシーン。
嗚咽混じりの号泣でした。
感動です。
申し遅れました、げんしです。
「スラダン」見に行くために約一年ぶりに京都の中心街へ繰り出しましたが、引きこもりゆえの体力のなさが祟り疲労で帰宅後即気絶してしまい投稿が遅れました。すみません。
今日(というか昨日)は奇数日なのでアドカのテーマは「紅」ですね。
世間はW杯で盛り上がっておりますが、この時期に盛り上がるスポーツと言えばサッカーだけじゃありません。
クリスマスをまたいで開かれる全国高等学校バスケットボール選手権大会、通称「ウィンターカップ」からもわかるように、バスケットボールも熱いんです!
そこで今日は「紅」と高校バスケを合わせた漫画でも紹介しましょうか。
今日紹介するのは1996年頃の「ジャンプ」で連載されており、神奈川県湘南地区を舞台としてバカだけどジャンプ力のある主人公とクールで天才肌なライバルの2人を中心に、センターを務めるキャプテンや一時は停学にも追い込まれたスリーポイントが得意な元不良などバスケ部の個性的なキャラクターたちが持ち前の努力と友情で大会を勝ち進んでいく少年漫画です。
ここまで書けば何の漫画か分かる人もいるでしょう。
今日の漫画は
『I’ll』です。「スラムダンク」かな、って引っかかってもらえると嬉しいです。
古本屋で全巻セット500円とかでよく売られてる漫画なんで読んだことある人も多いでしょうし、読んだことある人ならわかると思うんですけどこの漫画、ガワだけ見ればほぼ「スラムダンク」なんですよね。
なぜ「スラダン」連載中に似たような設定で連載を始めたのか。47都道府県あるうちなぜ舞台がよりによって神奈川で、なぜよりによって湘南なのか。なぜ不良はスリーポイントがうまいのか......。
ちなみにどのへんが「紅」いかというと、背表紙ですね。
この背表紙が本棚の中で圧倒的存在感を誇っていたので、正直「紅」というテーマを聞いてこの漫画以外何も思い浮かびませんでした。
でもよく考えたら湘北のユニフォームも赤いし桜木花道の髪も赤いし普通に「スラダン」もテーマに合ってたのかも......。
とりあえず「アイル」について。
作者は『テガミバチ』の浅田弘幸。関係ないですけどクリスマスの時期になるとスガシカオが歌ってる『テガミバチ』のOPが無性に聞きたくなるんですよね......。
1995年から2004年まで月刊少年ジャンプで連載されていた漫画で、キャラクターの服装や街の様子、セリフのフォントから平成感がにじみ出ていてなんとはなしにエモーショナルな仕上がりです。
この漫画、ガワこそ「スラダン」に似てますが中身は全然違います。
本格バスケ漫画というより青春部活漫画という感じで、あまりバスケやってる印象はなく主人公と幼馴染がいちゃついたり主人公とライバルがいちゃついたりみんなで海辺BBQしたりバスケとは全く無関係のバンドマンと喧嘩したり、そんな感じの漫画です。
作中のコマでもバスケ描写の少なさを指摘してます(してない)。
この漫画の真髄は単行本巻末に収録されているスペシャルエディションにあります。そこでは短いページ数で各キャラの絡みやサイドストーリーが描かれるのですが、これが完成度の高い短編で、本編はその短編の強度を上げるためのおまけみたいなもんです。
例えば5巻末に収録されている短編「手紙」では主人公と幼馴染カップルの話が描かれます。
主人公の立花茜は普段だと桜木花道と清田信長を足して2で割ったような元気溌剌な性格ですが、子どもの頃に父親を亡くしているらしく、毎夏訪れる父の命日では少ししおらしくなります(多分この漫画のテーマとしては「喪失感を抱えた者たちの生き様」みたいなものがあるので、基本どのキャラも親しい人を亡くしたり大好きなものを見失ったりしてます。無駄に重い)。
そのことに気づいている幼馴染の芳川菫が立花に寄り添い、元気づけるために手紙を書くといった話なのですが、これが恋愛ものとして非常にキュンキュンします。本編ではどちらかというと立花とそのライバルのBL成分が多いんですが、それだけにこの短編の破壊力は強いです。なにより菫がかわいい。幼馴染、良い。
日本のクリスマスはやっぱりこういうカップルのためのイベントですよね。
俺はそんなカップルとは対の存在なはずなのに、なんでアドベントカレンダーとかいうクリスマスど真ん中みたいなイベントに関わらなきゃいけないんですかね。
虚しいよ。