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京大漫トロピーのブログです

【12/8】人生確率論で突き詰められるくらい賢くなりたいですね

1353です。最近は話題に上がっているのを聞きませんが一時期(少なくとも今年の前期までは)漫トロピー内では人狼がプレイされていました。そこで人狼には昼夜の概念があるので人狼をテーマにして書いてみたいと思います。
そうは言いますが筆者はド下手です。人と話すことすら苦手なのにあまつさえ論理のすり替えとか出来ないのですよ。じゃあどうすれば勝てるのかってことで人狼を対戦ゲームというカテゴリーから俯瞰して考えてみると定石暗記が一番手っ取り早い話になるわけですね。特に筆者は経験則に照らして考える人間なので。
しかし人狼はコミュニケーションゲームであり心理戦の側面を持ちますから、ただセオリーに追従してれば勝てない、というのも事実です。いくら確率論的に正しいことをしていても相手に裏をかかれてしまえば終わりであるし、それをヤンキープレイと言って攻めるのは的外れなわけですね。また理論を説得できるか、ということも大切です。
人狼弱者なのに人狼の話を続けるのは相互不経済になってきました。ここでアドベントカレンダーとは自分語りをする場であるらしいので、自分の趣味の一つであるポケモンからこの問題について考えてみたいと思います。ポケモンはそもそもポケモン自体が多く、そのポケモンがどんな技や道具を持っているかわからないなど非常に情報の非対称性の強いゲームです。ある程度のプレイヤー間での共通認識によって選択肢は絞られこそするものの、必然的に試合の中で『択ゲ―』が生じます。しかし、この時のプレイヤーの選び方は確率論に必ずしも忠実ではない、n個の選択肢があっても必ずしもそれぞれの選択肢を選ぶ確率は同様に確からしくありません。具体例を挙げます。(諸々の要素はありますが簡略化して)HPが4割まで削られたボーマンダと「化けの皮」がのこったミミッキュの対峙でとる両者の行動を考えてみます。ボーマンダミミッキュに先制でき、「化けの皮」が残っているので「捨て身タックル」を2回当てればミミッキュを突破できます。しかしミミッキュ側は「じゃれつく」でボーマンダに5割のダメージを与えることができます。しかしこの技は10%で外すのでボーマンダは「羽休め」でHPの半分を回復することを続け、技の回避を狙えば勝つことができます。しかしミミッキュは「剣の舞」で1ターンを代償にダメージを二倍にできるので、「羽休め」を使ったターンにこの技を使えば勝利できますが、「剣の舞」のターンに「捨て身タックル」を使われると負けてしまいます。ここまでの状況を読み飛ばした人は、要はカイジのEカードみたいなものだと思っていただければいいです。ミミッキュ側は基本的に「じゃれつく」を選択することが安定です。ボーマンダ側が「羽休め」を選んでも次に同じ状況になりますし、「剣の舞」を読まれて「捨て身タックル」をされたら勝ちです。しかし「じゃれつく」を連打すればするほどはずれの可能性が増大し、負けにつながりやすくなります。ポケモンをしない人でも何すればいいかはわかると思うのでよかったら次の段落に移る前に自分だったらどうするかを考えてみてください。

筆者はこの状況に幾度と遭遇してきましたがその殆どでミミッキュは3~4ターン目までは「じゃれつく」を、その次のターンで「剣の舞」を選択していました。確率論的に言えば(0.9)^5≒0.60ですし、上で考慮していない要素も考えても「じゃれつく」を連打したほうが有利であるといえます。また、別のプレイヤーが捜査しているはずにもかかわらずミミッキュの行動に再現性が見られる、不特定多数のプレイヤーが選んだ行動が同じ結果に偏るというのも不思議な話です。延々とこのブログの読者には需要がないであろう話を続けた後話を人狼に戻すと、人狼を含め対人型ゲーム、殊心理要素の強いゲームはセオリーや定石についてただそのセオリーや定石の中身があるのでなく、その定石となる行動をとった場合の周囲の人間の反応もパターン化することができてそれも含めて定石であるのだろうと考えています。そういうこと考えながら生きていきたいですね。……というのはポケモンウルトラサンムーンが出てから全く勝てない自分への自戒です。サンムーンならレート1870あったのに。偉そうなこと書いといて普段の例会でもカタンや麻雀、糞雑魚なんだよなあ……。

漫トロピーは漫画を読むサークルなのでいい加減に漫画の話題をします。
汝は人狼なりや? http://puripeni.web.fc2.com/
今や商業誌のweb展開も当たり前の時代で、個人投稿の漫画もpixiv等集団投稿サイトへの投稿が主流になりましたが、web漫画黎明期から始まって今も続いている数少ない個人サイトでのweb漫画です。人狼弱者の自分にはさっぱりわからないぐらいには緻密に論理を立てながら人狼しています。

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それでも密室ゲームという題材自体の面白さや表情だけでキャラの感情を伝える表現力、web漫画特有の謎のノリ(緻密な論理を展開する傍らでのエロシーンとか)と、面白い作品です。(『HUNTER×HUNTER』を初め、情報の非対称性を扱った作品は面白いですね。)
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Web漫画は良くも悪くも編集の手がかかっていないというのが特徴だと思います。商業主義を意識する必要もないから読者に受ける展開(分かりやすさ、掲載誌の慣習、漫画上お決まりの展開…)など意識する必要もなく、のびのびと書きたいものを書くことができています。また画力に訴える必要がないため中身で勝負することもできます。だからweb漫画を下手に商業化すると失敗するというのが私見なんですよね……『ワンパンマン』は、あれはあれでいいと思うのですが、ONE先生の原作のほうが好きです。
 漫トロピー内でweb漫画が話題に上がっているところもあまり見ないので他にも紹介しておきます。
カオスちゃんねる web漫画読もうぜ http://chaos2ch.com/archives/1311549.html
この記事が上質にまとまってるのではないでしょうか。載っていないのでお勧めなのは『のび太人類補完計画』あたり?あとタイトル忘れた作品が二作ほどあります。
何か一作進めろと言われたら『世界は回るいつまでも』ですね。そういえば今年の漫画で『死因とあそぼ!』というのがありますが、オマージュでしょうか?お金がないので誰か買って検証してください。