新歓毎日投稿企画【4/24】春だし、私も明るくがんばるぞ〜〜!
こんばんは。2度目の登場になります ぴぴぽん です。
前回はくそ適当に書いてしまったので今回はもう少し真面目に書こうと思っているのですが、何を書けばいいのやら。
この前のは「春休み」から無理やり引っ張って書いたので、今回はどうしようかな……あ、そうだ。
私事で恐縮ですが、この春引越しをしました。市内の山の方で2年間一人暮らしをしていたのですが、今年から妹と二人暮らしになり、広めの部屋に引っ越すことができました。新生活がスタートしたわけです。
幸い、私も妹も比較的穏やかな人間なのでトラブルが起こることもなくのほほんと暮らしています。物理的にも精神的にも負担がかなり減って楽になりました。
以前に比べて文ピカにもかなり行きやすい場所になりましたし。とは言ってもしばらく行けそうにありませんが……
と、いうわけで(?)春の新生活から物語がスタートするこちらの漫画を紹介します。
バブル期ドンピシャの1988年〜1991年にスピリッツで連載されていた『ツルモク独身寮』全11巻。
作者の窪之内英策さんは現在イラストレーターとしての活躍が主になっていて、最近だと日清食品カップヌードルCMシリーズ「HUNGRY DAYS」(魔女宅とかワンピとかのキャラをめちゃめちゃ爽やかに描いてるやつ)のキャラクターデザインをされたりしているのですが、元々は漫画家としてデビューされたのが始まりで、今回紹介する『ツルモク独身寮』はその初期の作品になります。
物語は、主人公:宮川正太(18)がツルモク家具に入社し、独身寮に入寮するところから始まります。
正太は独身寮で田畑、杉本という先輩と同室となり、寮内を案内され屋上に出ると、そこは女子寮が丸見え。正太は部屋で着替え中の女の子と目が合ってしまい……というような具合の、主人公:正太と、正太が住む独身寮の住人たちとの人間模様を描いた青春群像劇であり社会人ラブコメです。
小学校高学年くらいの時に祖父母の家に置いてあった(おそらく叔父が学生の頃に買ってそのまま置きっぱになっていた)のを読んだのがこの漫画を知ったきっかけで、当時はおそらくストーリーをきちんと理解できていなかったと思うのですが、とにかく印象に残っているのが、
扉絵がめちゃめちゃお洒落なことと、
ヒロインである姫野みゆきが茶目っ気たっぷりでめちゃめちゃ可愛い……ということ。
可愛い〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!元気な美人は最強!!!!!!!!!!
私、男性キャラのストライクゾーンはめちゃめちゃ広いのに女性キャラのストライクゾーンはめちゃめちゃめちゃめちゃめちゃめちゃ狭いっていうクソ人間なのですが、みゆきさんは好き。見た目も中身も可愛い。正太くん場所代わってくれや。
大きくなった今改めて読むと、キャラクターたちの派手派手でバブリーな服装が一周回ってお洒落に感じたり、現代だとかなりエグいと感じる下ネタがあったり、当時の結婚観にビビったり。二十歳過ぎたらすぐ結婚!みたいな感覚の時代だったんだなぁ。これが元気だった頃の日本か……と、かなり新鮮に感じて面白いです。
話としては青春群像劇なので、様々なキャラクターが様々なことを起こして各々成長していくのですが、物語の一番の見所であろう部分として、主人公である正太くんが「上京先で出会った女性」と「田舎に残してきた彼女」の間をふらふらして、一体どちらを選ぶのか……?というのがあります。
簡単に言うとこの主人公かなりのクソ野郎で、先ほど紹介したみゆきさん(上京先で出会った女性)と田舎に残してきた彼女であるともみちゃんの2人を結構長い期間キープし続けます。なっかなかどっちを選ぶのか結論を出さない。
ともみちゃんもね……可愛い子なんですよ……
こういう演出、昔の月9で観たことあるぞ!!!!!!!せつねぇ!!!!!!!
でも、でもですよ。読んでいて正太くんに対してそんなにイライラしなかったんですよね。不思議なことに。多分それは正太くんが純粋で優しくって頑張り屋さんで……という具合に、「女性2人に対してだらしない」という点以外の部分であまり悪い要素がなかったから。明るく真面目な好青年なんですよね。
そういう明るい部分がこの漫画の魅力というか特徴でもあって、ド美人やナンパ野郎、ダメ人間やビジュアルに特徴のありすぎる人……などなど個性的でキャラの濃すぎる登場人物がたくさん出てきて、みんなそれぞれ違うけど、登場人物全員に共通しているのが「根が明るい」ということ。いわゆる陰キャポジの人も出てくるのですが、そういう人でも根本的な部分が明るくて、前向きでちゃんと自立してる。そういう明るさで溢れた時代だったんだなぁと思うと同時に、暗い人間にいかにスポットが当たっていなかったのか、というのを考えさせられます。そういう人は排除されていたのかな……
この絵のタッチもそうだし、この漫画全体の雰囲気にも言えることなんですが、まさに「あの頃はよかった…」なバブル期らしい明るさと華やか、希望に満ちていて、昭和の空気を感じることのできる漫画なので、現実に向き合いたくない人におすすめします。元気で明るい登場人物たちに心とお腹を痛めること間違いなしです。
あと、恒例になりつつありますが、顔のことも言っておきます。この漫画は女の子だけじゃなくて男の子の顔も可愛い。
太眉で目がくりくりの人って可愛いよね……来世は顔の可愛い色男になりたい……
そんなとこです。ではでは。
新歓毎日投稿企画【4/23】アツいハルはお好き?
みなさまどうもこんにちは。この企画二回目の登場となりますだちです。
漫トロピー初(たぶん)の屋外新歓に来てくださった方々、本当にありがとうございました!
想像以上の人数が集まって、またこの人数で集まって漫画を読むのもコロナ禍以降無かったので、非常に楽しい時間を過ごせました。やっぱり対面例会は最高ですね!
最近はすっかり暖かくなって屋外でも過ごしやすく、というか暑くないですか。26度とか初夏じゃん。
これじゃあもう春どころかホットスプリングですよ・・・そうホットスプリング・・・hot spring・・・温泉!
というわけでこちら、『リコとハルと温泉とイルカ』という漫画を紹介します。
母親の仕事の都合で一人日本で暮らすことになったリコは、田舎の町、伊流川町で下宿することに。下宿先の民宿で、幼馴染みの少女、ハルと再会します。その次の日の学校帰り、リコはハルから、伊流川町広報部、通称「イルカ部」に入ってほしいと誘われます。初めは渋るリコでしたが、ハルの熱意に押されて、イルカ部に入ることを承諾します。そして、リコはイルカ部の一員として、部員や地域の人々と交流していきます。
登場人物たちのコミュニケーションがこの漫画の大きな魅力の一つです。田舎の町なので、ほとんどの人は顔馴染み、交友関係も昔からのものが多く、心地よいテンポで会話が進みます。引っ越してきたばかりのリコはその距離感に戸惑いますが、天真爛漫なハルに振り回されながら交友を広げ、温泉というハダカのつきあいで仲間との関係を深め、イルカ部としての広報活動で町の人たちとも深く関わるという経験を積み重ねるうちに、次第に自然体でみんなと接することができるようになっていきます。この、リコがだんだんと「よそ」から「うち」になっていく変化も、会話の心地よさをもたらす要素の一つです。
また、そのような交流の中で、リコが自分自身と向き合い、成長するというのも重要な部分です。リコは、ファッションモデルである母親のよしみで一時期モデルをしていたのですが、自分の才能や周囲の目に悩んでやめてしまったという過去があります。なので、広報活動として人前に立つことにも消極的です。しかし、目の前で自分を見ている人たちや町の人たちが喜んでくれることで、自分が必要とされていることを実感します。さらに、自分と同じように周囲とのギャップからくるコンプレックスを持つ部員であるたえ子とともに行動することで、お互いに今の自分を受け入れていけるようになっていきます。
そして、キャラクター間の関係に、百合的要素が多く取り入れられています。例えば、ハルはリコに対してかなり執着的な愛情を持っていて、リコはハルの家に居候しているという状況をハルはクラスのみんなの前で「同棲」と言ってのけたり、
イルカ部の部員で双子の姉である茜は、モデルだった頃のリコのファンで、リアルで見たリコに一目惚れし、ハルに勝るとも劣らない執着っぷりを見せたり、妹の葵は、最初こそ常識人のふるまいですが、「アネモエニッキ」なるブログで姉の観察日記のようなものを付けていることが明らかになったり、
それ以外にも枚挙に暇がありません。基本的にハルの対応には手を焼いているリコが時折見せるデレなどは(百合的に)見るべきポイントです。
この漫画は、先に挙げたような複数の側面から読者の心を癒してくれます。新しい場所や人間関係、再流行してきているコロナの対処などで疲れが溜まっているであろう今、みなさんも読んでみてはいかがでしょうか。
新歓毎日投稿企画【4/22】一漫トロ会員の電書セール買い物まとめ
こんにちは。7日ぶり2回目のふれにあです。
再登場やたら早くないですか?書くことが思いつきません。
先週までやっていたDMMブックス7割引きセールで買った漫画について、買った経緯とかの話しますね。
この前、追いコンで渡すプレゼントを買うためにみかんばこ、1353と買い物に行ったついでに丸善を散策したんですが、友達が本屋でどんな漫画を手に取るか見るのはなかなか新鮮な面白さがありました。へーこんなのあるんだという風に雑に読んでください。今日はそういう回です。
買ったばかりなのでほとんど読んでません。読んだら1作で1ブログぐらい書けそうですが、今回は本棚をまとめて公開って感じで。
・私にできるすべてのこと(池辺葵)
book.dmm.com
漫トロにも熱烈なファンのいる池辺葵先生の新作。しかしながら僕は「かごめかごめ」「どぶがわ」など読んだものの、どうものめりこめなかったので、再び読んでみようと思った。
・竜の学校は山の上(九井諒子)
book.dmm.com
漫トロピー新入生推薦30作品の一。漫トロにいてこの本を見たことも誰かが話題にしているところも(30選再編回以外で)見たことがない。サブカル入門的な作品らしい。
・ザ・ワールド・イズ・マイン(新井英樹)
book.dmm.com
漫トロピー新入生推薦30作品の一。これも誰かが語っているところを見たことがない。
・宮本から君へ(新井英樹)
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この前漫トロで競売をやったときに巨大なオレンジ色の本がけっこう高値で取引されていたので気になった。↑と作者が同じなんだね。1年前に清盛がレビューしてた気がする。
漫トロピー新入生推薦30作品の一。昔まるたさんがどっかの古本屋で見つけて嬉しくて買ってしまったという話をしていた。
・メタモルフォーゼの縁側(鶴谷香央理)
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2年前の漫トロランクイン作品。おばあちゃんが腐女子になって若者とオタク趣味を深めていく話だが、僕のバイト先の店長(70代女性)も同じような感じになっていて、暇な時間を使って僕も知らないようなアニメを見あさっている。
・迷走戦士・永田カビ(永田カビ)
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読んだ。以前より毒は薄めだが相変わらず率直で弱さ辛さ救われなさの語りが上手い。1年前に「1人交換日記」を読んでガチで自分の生活/人生が嫌になってしばらく病んだので結果的にはこれぐらいの読みやすさ、触れやすさで良かった。
・ミステリと言う勿れ(田村由美)
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こマス上位作品。各所でやたらプッシュされており、あまり漫画を読んでいる印象のない女性からも人気がかなり高い漫画ということで前々から気になっていた作品。
・僕の小規模な生活/失敗(福満しげゆき)
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作者自身はTwitterでもよく流れてくるし、僕の周りでも愛読者が非常に多い。漫トロ民とか、僕の親とか。月ノ美兎もこれの話してた気がする。
漫トロ30選に入っている「生活」もこの機会に読みたかったが、なぜかなかったので別のところで読む。
Twitterでなんかこの機会に良いのないかなあと「DMM おすすめ」などと検索したら推されていて選んだもの。辛い作品らしい。
・スキップとローファー(高松美咲)
book.dmm.com
1年前の漫トロランキング1位。1位に選ばれた後誰も話題にしていないけどどうなったんだろう。
・その「おこだわり」、俺にもくれよ!!(清野とおる)
book.dmm.com
?年前の漫トロランキング1位。マジで1位取ったのか!?
・チェンソーマン(藤本タツキ)
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1年前のこマス1位。3巻まで紙で持ってるけどそれ以降読んでなくて、完結したので読もうかと。宝石の国なんかとまとめて「お気持ち」漫画みたいな扱われ方をしているがまじめに楽しみたい。
・チ。ー地球の運動についてー(魚豊)
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Twitterや今年の漫トロランキングで一部層から莫大な支持を得ていた作品。Kindleで2話ぐらいまで単話で買って読んでたけどまとめて読みたくなった。
・天雷様と人間のへそ(平庫ワカ)
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今年の漫トロランキング2位作品「マイ・ブロークン・マリコ」の作者の短編集。表紙の圧というか、割と敬遠されそうな色遣いを攻めているのが相変わらず凄いと感じる。
・なおりはしないが、ましになる(カレー沢薫)
book.dmm.com
僕が今年の漫トロランキング個人1位に選んだ「ひとりでしにたい」を手がけているカレー沢氏の作品。発達障害に向き合う話で、相変わらずの読者がTwitterのような文脈で読んでくれることに甘えるような生ぬるい作風で好き。
・百貨店ワルツ(マツオヒロミ)
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おすすめに流れてきて完全に雰囲気で選んだもの。全編カラーで大正、昭和(?)の百貨店の様子がかわいらしく描かれている。資料的に優れている一方、体裁はとことんおしゃれ。ここで発見しなければなかなか知りえない作品だった気がするので出会いに感謝。紙で買うのをおすすめします。
・ブルーピリオド(山口つばさ)
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2年前のこマス及び漫トロランキング上位作品。1巻はKindle、4-最新刊は紙で持っていたので抜けている2-3巻だけ。毎週聴いているラジオでちょうどこの作品の話が出ていたのだが、なにかを好きでいるにはそれに対して努力するのは前提条件だ、みたいな話をしていてやはりこの作品の登場人物はみんな努力していて素晴らしいと思った。
・奥田民生になりたいボーイ 出会う男すべて狂わせるガール(渋谷直角)
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どこかで話題になっていた表紙からもタイトルからも抜きん出た"サイアク"さの漂う身の毛もよだつサブカル漫画。サイアクな気分になりたい時に読む。
・九龍ジェネリックロマンス(眉月じゅん)
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今年の漫トロランキング上位作品。2巻までしか読んでないのでまとめ買い。雰囲気といい世界観設定といい、かなり楽しみな作品の一つ。
・さんかく窓の外側は夜(ヤマシタトモコ)
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僕も大好きな「違国日記」のヤマシタ先生の作品。セールを聞いて最初にカートに入れた。
僕が買った漫画は以上です。権威主義みが濃いですね。まあどこかしらのランキング上位ということはそれだけ話題にされているということですし、今回は多少雑なチョイスでも「この機会だし」と思って触れる作品を何割か意識して選びました。絶対買う作品はこの機会でなくても買うのでね。
上限の100冊近く買って2万円ぐらい使ったけど、長い作品は最初の方しか買ってなかったりします。あとは研究に使えそうな本とか、話題になっていてライトに読めそうな小説とか買いました。今年中に読み切るのは間違いなく不可能だけど、積極的に切り崩していきたいです。
それでは。
新歓毎日投稿企画【4/20】I Don't Wanna be Another Wave in the Ocean.
その日 人類は思い出した
ヤツらに支配されていた恐怖を…
鳥籠の中に囚われていた屈辱を……
Guillome「なんや、急に何言うてんねん。」
Guillome「おめでと〜!ちゃうわ。あんた誰や。」
ジェミニ「忘れてしもたん?俺は2019年のアドベントカレンダー企画で、Guillomeが対談形式でブログを書くために生み出した架空の存在やんか。」
Guillome「うわ、あんたか!なんや今回も同じ形式で行くんか?」
ジェミニ「その日 漫トロ会員は思い出した。」
Guillome「おい、質問に応えろ。」
ジェミニ「Guillomeの長尺ブログを読むハメになった恐怖を…」
Guillome「すまん…」
ジェミニ「最後まで読んでもマトモな漫画紹介がされていなかった屈辱を……」
Guillome「堪忍やで。それにしても、あんた。『進撃の巨人』の冒頭ネタ擦ってるけど、そない好きやったんやね〜。知らなんだわ。」
ジェミニ「何の成果も‼︎ 得られませんでした‼︎」
Guillome「有名なセリフやけど…それ一話やで。」
ジェミニ「主人公の母親が巨人に食べられる話やろ?」
Guillome「それは二話やな。」
ジェミニ「去年はリーグ優勝してたよなあ。日本一位にはなれんかったけど。」
Guillome「野球の巨人やないか。」
ジェミニ「……」
Guillome「おい、ホンマに好きなんかいな。」
ジェミニ「いや、二話までしか読んだことない。」
Guillome「おいおいおい、どういうつもりやねん。」
ジェミニ「完結はめでたいやん。」
Guillome「しやけどな〜、もっと良い入りあるやろ。」
ジェミニ「いやな、前回のブログの反省点を踏まえて、今回はいくつか工夫してみようと思ってん。」
Guillome「反省点?そんなんあったん?」
ジェミニ「あったよ。さっきも言うたやんか。長すぎるし、やっと漫画紹介すんのかと思ったら紹介漫画が『ドラゴンボール』と『H2』とかで古いし。」
Guillome「皆そんなもんやったやろ。」
ジェミニ「失礼やな。まあとにかく、その辺を考えて今回は冒頭に漫画紹介を持ってきてん。」
Guillome「はぁ?さっきので終わりなんかい。」
ジェミニ「名作を紹介できたな〜。」
Guillome「何満足してんのよ、あんた。碌に読んだこともあらへんのに。」
ジェミニ「これで反省点のひとつは改善できたやろ。」
Guillome「こんなもんあきまへんで。タイトル挙げてセリフでボケただけやないか。」
ジェミニ「もうひとつのブログ長すぎ問題なんやけど…」
Guillome「ワシの話聞こえてる?」
ジェミニ「前回は当番の三日前ぐらいから書き始めてしまってん。」
Guillome「しやったな〜。」
ジェミニ「そこで、今回は…」
Guillome「なんや?」
ジェミニ「なんと…」
Guillome「スッと言えや。」
ジェミニ「当日に書き始めました!」
Guillome「おい、天才やんけ。」
Guillome「期限守ろう思たら、長なるわけないもんな〜。」
ジェミニ「しかももう、当日の夜やねん。」
Guillome「うわ、凄いな〜。もう終わりが見えてきそうやん。」
ジェミニ「これで前回の反省点は解決できたし、心置きなく本題に入れるわ。」
Guillome「あれ?ちょっとちょっと。」
ジェミニ「何よ?」
Guillome「反省点を踏まえて工夫って、あんたこれただの手抜きちゃうの?」
ジェミニ「ちゃうよ。」
Guillome「めんどくさくて当日まで手を付けへんかっただけやろ。」
ジェミニ「ちゃんと考えたよ、クオリティの高いボケと漫画紹介パート以外は…」
Guillome「それが一番あかんねや…」
ジェミニ「そろそろ本題に入るで。」
Guillome「まあええか。本題ってなに?」
ジェミニ「今日はちょっと、ええこと教えたろ思って…」
Guillome「うわ、なに?」
ジェミニ「『この世の全ての漫画をタダで読む方法』。」
Guillome「漫画村みたいなこと?」
ジェミニ「いや、紙媒体で。」
Guillome「紙媒体で!?国会図書館的なとこ行くんけ?」
ジェミニ「自宅で。」
Guillome「えぇ!?合法?」
ジェミニ「合法。」
Guillome「アッツ!なにそれおい!なんやそれ。」
ジェミニ「聞きたい?」
Guillome「聞きたいな〜。すげえなあ、なにそれ。え、捕まらへんの?」
ジェミニ「大丈夫、大丈夫。今んとこな。」
Guillome「今んとこ?今のうちに読みたいやつダッシュで読んだら、かまへんねや。」
Guillome「激アツやん。なにそれ、聞きたいな〜。」
ジェミニ「今日はあと二つ教えたいことがあんねんけど…」
Guillome「なに?」
ジェミニ「三つのうちどれかだけ教えよ思てんねん。」
Guillome「ブログの尺的に?」
ジェミニ「うん。」
Guillome「いや、一個目でええけどなあ。二個目なに?」
ジェミニ「二個目は『今流行している某感染症の特効薬の作り方』なんやけど。」
Guillome「マジかよ、おい。作れんのかいな。」
ジェミニ「できちゃってん。」
Guillome「ホンマけ?」
ジェミニ「完成したときは感動したわ〜。」
Guillome「その薬、副反応とかないの?」
ジェミニ「悪い副反応はない。」
Guillome「良いのはあんねや?」
ジェミニ「ついでに、二の腕の余分な脂肪が落ちる。」
Guillome「うっわ、すごいな〜。なにそれ、欲しいな〜。」
ジェミニ「欲しいやろ。」
Guillome「いけるね、これ。」
ジェミニ「え?」
Guillome「ノーベル賞。」
Guillome「受賞行けんで!億万長者やで。」
ジェミニ「いけるいける。」
Guillome「いけるね〜。アッツイの〜おまえ。」
ジェミニ「せやろ。」
Guillome「あんた、そんなに賢かったんやね。」
ジェミニ「あの、俺自慢じゃないんやけどさ、高校の時、生物基礎習ってまして…」
Guillome「あ、なんか無理そう。」
ジェミニ「いや、ホンマにできてんて。聞きたいやろ?」
Guillome「ホンマやったら、聞きたいな〜。三つ目は?」
ジェミニ「三つ目は、あの〜『ドラゴンの狩り方』なんやけど…」
Guillome「それやな。それ聞きたいわ。」
ジェミニ「これ?三つ目でいい?」
Guillome「おん。漫画はええわ。」
ジェミニ「無料漫画ええの?」
Guillome「いらんかな〜。ちゃんと金払って、業界に金落とさな。」
ジェミニ「特効薬は?」
Guillome「ええわ。あんたが作り方知ってんのやろ?」
ジェミニ「せやで。」
Guillome「ほな、ワシがわざわざ知らんでもええわ。あんたが量産してくれ。」
ジェミニ「じゃあ『ドラゴンの狩り方』教えるわ。」
Guillome「おん。無理やろ、あんなん。」
ジェミニ「まあまあ、無理やろって言われてたんや。」
Guillome「ほう。」
ジェミニ「うん。皆もう、S級冒険者たちはバンザイ、お手上げよ。」
Guillome「歌ったん?」
ジェミニ「うん。」
Guillome「ホンマに、ウルフルズの『バンザイ〜好きでよかった〜』歌うねや。」
ジェミニ「ギルドで大合唱してん。」
Guillome「ほえ〜。」
ジェミニ「でも俺、良いもんもらってん。」
Guillome「なに?」
ジェミニ「あの〜、これは俺がドラゴンスレイヤーになるために冒険してた時の話なんやけど。」
Guillome「Go To トラベルで?」
ジェミニ「うん。宿代が冒険者ポイントになって返ってくんねん。」
Guillome「それは嬉しいな〜。冒険ってどのへん行ってたん?」
Guillome「福井県?」
ジェミニ「八岐大蛇がおるって聞いてん。」
Guillome「ほな蛇の狩り方講座やん。」
ジェミニ「まあ続き聞いてや。」
Guillome「ホンマにドラゴンおんのかいな。」
ジェミニ「そこで、ひとりの女賢者に会ってん。」
Guillome「上級職やん。その辺におんねや。」
ジェミニ「で、その人に○をもらってん。」
Guillome「○?○ってなによ。」
ジェミニ「○は輪っかやん。」
Guillome「○は輪っかなんやけど、輪っかってなによ。」
ジェミニ「ほんで、『その○を押し込め。』って賢者さんに言われたから、こうやって(ググッ)…」
Guillome「それ今なにいろてんの。変な指示やな、ホンマに賢者なんか、そのねえちゃん。」
ジェミニ「いや、それがな。言われた通りに、○を押し込んだら、凄い力が湧いてきてん。」
Guillome「ほえ〜、凄いなあ。そんなマジックアイテムあんねや。」
ジェミニ「凄いやろ。」
Guillome「バビッたな〜。」
ジェミニ「それで、その女賢者はミクリって名前やねんけど、その人に『御三家に乗れば、ドラゴンに会えますよ』って言われたから…」
Guillome「ミクリ?御三家?ポケモンかいな。ミクリってエメラルドのチャンピオンやろ?」
Guillome「ポケモンのミクリは男やけどなぁ。」
ジェミニ「ほんで、御三家のひとりを仲間にしてんけどさ〜。」
Guillome「なんや?どないしたんや。」
ジェミニ「そいつが『御三家の恥』って呼ばれるような奴やってん。」
Guillome「ジャルジャルやん。」
ジェミニ「コント『御三家の恥』って呼ばれる奴。ってちゃうねん。」
Guillome「ほんで『御三家の恥』ってメガニウムかいな。」
ジェミニ「ちゃうよ。」
Guillome「ほな誰や。」
ジェミニ「加茂憲倫。」
Guillome「呪術廻戦やないか、あんた。ポケモンちゃうんかいな。」
Guillome「おう、そうか。でも、その賢者のねえちゃんに『御三家に乗れ』って言われたんやろ?おっさんに馬乗りすんのかいな?」
ジェミニ「いや、サボテンよ。」
Guillome「組体操の?」
ジェミニ「そう。」
Guillome「膝の上に立つやつ?」
ジェミニ「コント 膝の上に立つ奴。」
Guillome「もうええて。ほなあんた今、おっさんの膝の上で輪っかを押し込んでる状況なんけな?」
Guillome「そんなんでどうやってドラゴンに会えんねん。賢者、ラリってんのか?」
ジェミニ「いや、そしたら、すぐさまドラゴンの方からやってきてん。」
Guillome「なんでやねん。バグっとるやないか。」
ジェミニ「なんかな、黒いムキムキのドラゴン飛んできてん。」
Guillome「変なドラゴンやな。」
ジェミニ「ほんで、賢者にもらった輪っかに急に顔ができて…」
Guillome「おい。」
ジェミニ「そのまま輪っかがしゃべりだして、」
Guillome「おいおい、展開が早すぎるて。ちゃんと説明してくれ。」
ジェミニ「『僕を繰り返し押し込んで!』って言うから、指示に従ったら。」
Guillome「アレ?」
ジェミニ「『いいよ!その調子!』とか輪っかがしゃべってうるさいねんけど…」
Guillome「なんか聞いたことあるな、その話。」
ジェミニ「言われるまま、輪っかを20回ぐらい押し込んだら、輪っかからエネルギー弾が飛び出して…」
Guillome「あんた、これ完全にアレやないの…」
ジークフリート「ドラゴンを倒せてん!」
Guillome「あんたそれ、リングフィットアドベンチャーやないか。」
ジークフリート「あ、ホンマや。これ、リングフィットアドベンチャーでした。」
Guillome「すいません、ここまで読んでくれた皆さん。『ドラゴンの狩り方』やのうて、『リングフィットアドベンチャーのレビューブログ』でした。」
ジークフリート「いや〜、勘違いしてましたわ。」
Guillome「あんた、調子乗って名前まで『ニーベルンゲンの歌』の『竜殺しの英雄』と同じにしとるやないの〜。」
ジークフリート「すいませんでした…」
Guillome「アレ?ほな、あのねえちゃんは何者なんや。」
ジークフリート「え?なんのこと?」
Guillome「さっきの女賢者やんけ。ミクリって名前以外になんか情報ないんか?」
ジークフリート「別の名前もあって言ってな。『ガッキー』って呼ばれることもあるらしい。」
Guillome「リングフィットアドベンチャーのCMやないか!あんた、新垣結衣にリングコン貰ったんやで。凄いな〜。」
ジークフリート「うわ、有名人やん。」
Guillome「お?てことは、ちょっと待て、ジーク。」
ジークフリート「なによ?」
Guillome「さっきのミクリさんって、エメラルドのチャンピオンやのうて、『逃げ恥』やないの。」
ジークフリート「ホンマや!俺、ガッキーに☆野源やと勘違いされてたんや。」
Guillome「なんでやろな、顔似てへんのにな〜。」
ジークフリート「『逃げ恥』のヒラマサさんと学部同じやからかな。」
Guillome「いや、一緒やけど。」
ジークフリート「絶対そういう理由やわ。」
Guillome「そんなわけあるかい。」
ジークフリート「まあでも、俺が教えた方法で、読者の皆さんもドラゴン狩ってみてください!」
Guillome「おい、ブログ締めようとしてへん?」
ジークフリート「チャンチャン♪」
Guillome「こんなんで終われるかいな、あんた!今回の毎日投稿企画のテーマは『春』やで。まだ、春らしい話してへんやないの。」
ジークフリート「忘れとったわ。」
Guillome「しゃあない、ブログ企画のテーマとZoomアドレスどこにメモってあるかは皆忘れんねん。」
ジークフリート「春といえば、俺たち大学院に収監されましてね。」
Guillome「ワシらね、入院ですわ。」
ジークフリート「所謂、新生活なんですよ。」
Guillome「ね。院言うたら研究とか講義とか独房とか強制労働とか色々あるんですわ。」
ジークフリート「そんな中で、初対面の人とかもいましてね。」
Guillome「難儀やで。あんた、新しい知り合いとかとうまくやっていけんのかいな?」
ジークフリート「その点、俺は自信あるよ。」
Guillome「ホンマかいな。なんでぇ?」
ジークフリート「ほら、俺リングフィットアドベンチャーしたやろ?」
Guillome「おん。」
ジークフリート「だから、人の輪(リング)にも馴染めん(フィットできん)ねん。」
Guillome「うりゃ!キマった!ありゃした!」
〜完〜
新歓毎日投稿企画【4/19】キラキラ大学生の卒論執筆RTA☆
こんにちは☆美少女文系キラキラ大学院生のレニです☆今回のテーマは「春」ということで、私もこの春からめでたく入院することになりました!
それに先んじて、「『漫画』をテーマにして卒論を書く」ということをしたので、ここに書いてみたいと思います!これを読んで皆も美少女文系キラキラ大学院生になろう!ばいたると?知らない人ですね……
【3回前期】テーマ決め☆
卒論を書くには、まずテーマを決めなければなりません!私は社会学のゼミにいたのですが、社会学の裾野はメチャクチャ広いので、基本的にやりたいものをやることができます☆私は漫画が好きだったので、漫画で何か書けないかな~ということを考えていました!
ということで先行研究を調べてみると、何ということでしょう、ボーイズラブについての研究は死ぬほどあるのに、ガールズラブについての研究が全然ないじゃありませんか! ちなみに「百合」だと、「小池百合子が云々」みたいなゴミみたいな記事が死ぬほど引っかかって、使い物になりませんでした☆ これはもう私がやるしかないよね☆ということで、私の卒論テーマは「百合」に決まりました~!ぱちぱち~! しかし、先行研究が無いということは、先行研究が無いということです!これではゼミの発表ができません!ということで最初のゼミは、あっちを探しこっちを探し、やっとの思いでGoogle scholarから拾い上げてきた謎英語百合論文をもとに発表しました!つかれた~☆ www.japanesestudies.org.uk あと発表では、2003年に創刊された最初の専門誌『百合姉妹』の実物を購入し、教授准教授先輩同期に回し読みさせました!布教布教☆ 発表は概ね好評でした!ここで、とある先輩の言葉が、私の人生を大きく変えることになるのです!それは…… 「先行研究に、なりたくない?」 ということで、この辺から、大学院という選択肢を意識するようになりました!【3回後期】先行研究集め☆
先の『百合姉妹』や謎英語論文によると、どうやら「百合」の成り立ちは、戦前の少女小説、戦後の少女漫画、戦後の少女小説からなるそうです!ということで私は、ここらへんに関する本や論文を、た~くさん読みました! >【4回前期】卒論の素描☆
4回生になると、卒論20000字に収めるために、テーマを絞らないといけません!でも、せっかく百合についてこれから研究してくなら、どうせなら源流から辿りたいよね☆ということで私は、「百合」漫画の源流としてしばしば語られる、1970年代初めの少女漫画について論じることにしました! 最初の発表では、1970年前後の少女漫画に関する先行研究を纏めたのですが、指導教官から「百合に比べてこのころの少女漫画に関する土地勘がないんじゃない?」と言われてしまいました!そのため、昔の色々な少女漫画を買っては読み、買っては読みすることになりました☆ちなみにこの時期、ちょうどコロナのあれこれで鬱鬱だったので、精神的にヤバかったです☆日出処の天子 完全版 1 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
- 作者:山岸 凉子
- 発売日: 2011/11/18
- メディア: コミック
アラベスク 完全版 コミック 全4巻完結セット (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
- 作者:山岸 凉子
- 発売日: 2010/05/22
- メディア: コミック
- 作者:一条 ゆかり
- 発売日: 1995/12/15
- メディア: 文庫
シークレット・ラブ (1978年) (サンコミックス―矢代まさこ名作シリーズ)
- 作者:矢代 まさこ
- メディア: コミック
レフトアンドライト-初期作品集- 山岸凉子全集 (28) あすかコミックス・スペシャル 1-28
- 作者:山岸 涼子
- 発売日: 1988/03/04
- メディア: 単行本
一条ゆかり異色長編傑作選 摩耶の葬列 (集英社文庫(コミック版))
- 作者:一条 ゆかり
- 発売日: 2005/12/13
- メディア: 文庫
- 作者:里中 満智子
- メディア: コミック
【4回夏休み~秋】院試、そして教育実習
ほぼ2か月潰れました!卒論、進捗ダメです!【4回秋~提出】卒論提出!
先行研究は調べ尽くしたので、いよいよ調査に入ります!しかし漫画研究で「ここからここまで全部読みました☆」するのは、並大抵のことではありません☆私は来る日も来る日も国会図書館関西館(往復約3時間、交通費約2000円)に通いつめ、1960年代前半から1970年代前半までの「週刊少女フレンド」や「別冊セブンティーン」などの少女漫画雑誌、述べ約13年分400冊700作品を全て確認しました!読んではメモし読んではメモし、たまに図書館のロビーからオンライン授業に参加しの繰り返しで、心が折れかけました☆そしてここから、少女同士の親密性に関する作品を拾い上げ、60年代から70年代初めまでに、どういう変化があったのかを論じました! 解ったことは4点です! ①少女同士の親密性は、60年代前半には価値あるものとして描かれたが、男女の恋愛が主題化するにつれ、ありふれたものとして描かれるようになった。 ②時代が進むと、女学校のような伝統的な少女文化のモチーフが、記号(ステレオタイプ)となっていった。 ③少女の強い親密性は、スポーツ漫画の中に描かれ続けた。 ④少女の恋愛的関係を描く作品が70年代に登場し、同性愛が「タブー」とされるが故に、異性愛規範を強化したり攪乱したりしていた。 ということで、見事卒論RTA完走、無事卒業することができました! 皆さんもぜひ漫画で卒論を書いて、私のような美少女文系キラキラ大学院生を目指してください☆☆☆新歓毎日投稿企画【4/18】徒然倍足人日記
俺に春は来ないのだが???????????
ばいたるとです.漫画なんて週ジャンとヤンマガとモーニングとイブニングとコミックDAYSしか読んでないよ.なんでもっとプレミアム入ってるの?
もう4月も後半になりようやく打順が回ってきました.春といえば転出,俺も春から入院しました.
去年kuraboが家に泊まった時,「アドカで院生活のことを語ってくれよ」と言われたので,4月1日から18日までの日記を綴りたいと思います.新入生のキャピキャピした春の話は前半に堪能したでしょうし,薄暗い春の話も堪能してください.そろそろデトックスしたい.漫画の話ができないのでしょーもない長文でごまかす.こんな場末の身内しか来ないブログ漫トロに入りたくてブログも調べるような稀有な新入生は見るかもしれない,何書いても後ろ指を指されることなんてないでしょ.嫌なら読むな,あるいは追放しろ.
ところで俺は日記なんて書いてないので,4月1日からのツイートを見ながら何があったのか振り返っています.ツイッターって便利.
新歓毎日投稿企画【4/17】冬へと走り出そう
清盛です。春になりました。今年は、寒さがまだまだ残り、桜もあっという間に散り、ただ時の移り変わりを我々に突きつけてくるだけの最悪な春ですね。
この企画を追っている物好きな方々は既にお気付きかもしれませんが、漫トロピーには時間が進むことを想起させる春を嫌う人間が、僕含め多いようです。
しかし、本来春という季節は、満開に咲き誇る桜や、期待に胸を膨らませる新生活が連想され、「青春」という言葉のように人生においても最も価値ある時期を指す、ポジティブなものです。
ところで、価値あるものは売ることができる。春を売る。つまり、「売春」ですよね。
ということで、今回は売春するキャラクターが出てくる漫画を紹介したいと思います。
この漫画は、子供にも大人にもなりきれない年齢である19歳の三人の登場人物と、彼らがそれぞれに抱えた「秘事」を主軸にストーリーが進みます。
・由樹(ユキ)
美人だが、常に男らしい服装・言動をしており、あだ名は「男装の麗人」。女性には見えないからと「ヨシキ」と呼ばれている。秘事は、高校時代の制服を着て自分が女であることを確認し、自慰にふけること。
・カイト
大学では女性からモテモテのイケメン。しかし、女装趣味を持ち、未果子への憧れから彼女と同じ服を来て街を練り歩く秘事を抱える。
・未果子
清純無垢なお嬢様。男性が苦手で、コンパに誘われても門限を理由に断るほど。しかし、裏では15歳と詐称し制服を着て援交売春に励む、ドギツイ秘事を持っている。
由樹はカイトに、カイトは未果子に、未果子は由樹にそれぞれ好意を抱き、不幸な三角関係が形成されます。
序盤は、カイトの秘事のみが由樹との間で共有され、彼の恋心を知る由樹は二人が接近することを防ぐために実果子と恋愛関係を演じます。
ストーリーが進むにつれ、各自の秘事はさらに共有の範囲を広げ、それを起点に三人の関係も変化していく。この複雑な人間模様を描き切っているのがこの漫画の魅力です。
さて、この三者は、「制服」「売春」「性別と外見の不一致」など様々な軸から切り分ける事ができますが、僕には時間の流れに対する未果子と由樹の対照的な姿勢が印象的でした。
未果子は、自分に最も「価値」があった15歳を演じ続け、少女という春を切り売りする。
しかし、少女として通用する寿命は残り少なく、時間の流れに焦り始める。
一方で由樹は、制服を着ることでしか自分の女性性を確認することができなかったものの、カイトとの交流を通してかわいらしい服装をするようになり、自らの前に開けた女性としての可能性を肯定的に捉え、未来を見ている。
少し結末に言及してしまいますが、この由樹によって、未果子は過去の呪縛から解放され、大人の女になること、時が進むことを受け入れ、老後という人生における「冬」の蓄えのために自らの春を売り続けることを選択しました。
売春をやめる、という予定調和的な説教臭いラストにするのではなく、性を武器に自らの人生をしたたかに生きていく未果子の決断が描かれたのが、個人的には好きなポイントです。もちろん、カイトも彼なりの呪縛との向き合い方が描かれるので、気になる方は是非手にとって読んでみてください。
僕も大学生という可能性に満ちた春にいつまでもしがみ付き、時の流れの速さにおののいていますが、そろそろ冬仕度を始めねば……。