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京大漫トロピーのブログです

新歓毎日投稿企画【4/28】春が終わる

146Bです。

昨日の記事でラマくんにすごい期待をかけられてますね。同期怖い。

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さて今日は6月に発売される単行本の話をしようと思います。



社交ダンス部の所属する春間ききは学内行事である「カドリール」という憧れの舞台に特別なペアの「パートナー(女役)」として出場したいんですが、体格的に「リーダー(男役)」という役柄を当てはめられているんです。もちろんどうしようもない理由なので諦めるしかない。そんな彼女は誰も見てないからと階段の踊り場で「パートナー」の振りをして踊るんでいたところ、新入部生である鳥羽見みちるに見られ「私のパートナーになってくれませんか」と言いよられる。鳥羽見みちるは作品内でよく「人形」のようだと形容される美少女でどちらかというと「パートナー」向きなんですが「リーダー」しかやりたくないと言うんですね。それは似合わないことをして傷つくくらいならしないほうが良いと思うききとは対照的であり、羨むものでもあったんです。

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本作のテーマとして「コンプレックス」があるのですが、劣等感や愛情と訳されるようなものでなく原義通りの複雑な感情という感じなんです。憧れていて近づけない。なれないけどなりたい。近づけそうな時に離れたくなってしまう。

上のみちるのプロポーズのような言葉も、似合わないからと否定するんですよ。引きうければいいのに。

私が好きなのはそういったコンプレックスもそうですし、それに負けたり抗ったりするききが好きで、一緒に立ち向かうみちるが好きだからです。みちるが王子様のようであり、ききがお姫様のように映るのがドラマチックなんですね。

5話でみちるが似合わないと断わろうとするききを憧れの舞台の会場である大講堂で説得するのとか用意されているものとして完璧。
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まとめに入ります。

『踊り場にスカートが鳴る』はコンプレックス×社交ダンス×百合の漫画、とても綺麗な絵柄で、自身の感情と戦いながらなりたい自分になろうとする登場人物の感情が美しい作品です。

さて今日で「春」がテーマの京大漫トロピーの新歓毎日投稿企画も終わりです(現状出ていない日もありますが……)。明日から大型連休に入りますし、もう春が終わってしまいそうな時期になりました。

ところで今回この漫画を紹介したのは5話のサブタイトルが「春が終わる」だからなんですね。

雑なタイトル回収をしてしまった。

まあ、様々な漫画が今回の企画で紹介されたわけですし、そういった漫画を読んで連休を過ごすのもいいと思います。

私としては『踊り場にスカートが鳴る』をみんな読んで買ってなって思います。お疲れさまでした。