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京大漫トロピーのブログです

【12/11】競馬入門

どうも初めまして、今年入会したファービーです。漫トロ1年目ですが3回生です。今年のテーマは「夜」らしいですね。地元から京都に越してきて約2年半、恋人ができたこともない僕は、日々さみしい夜を1000回近く繰り返してきました。千夜一夜物語ですね(意味不明)。しかし、いきなり「夜」で何か記事を書いてと言われても難しいですよね。夜…黒い…ブラック…12月24日…、
キタサンブラックだ!!!!
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ということで競馬に関する記事を書いていきたいと思います。
友達とかに競馬の話をすると、「所詮ギャンブルだろ」みたいなダーティなイメージをもたれがちなんですが、実際は思考が9割と言われるくらい頭を使います。今日は11日だから11番の馬の単勝を買おうみたいなスタンスだとまず当たりません。ではどういったことを根拠に馬券を買っていくのかを述べていきましょう。僕が大事にしているファクターは大きく4つあって戦績、血統、騎手、トラックバイアスとなります。これらを整理したり複合しながら予想していきます。

1.戦績
まず競馬の予想する上で欠かせないのがそれまでのレースの実績です。当然前回勝っている馬は人気します。12月24日に行われる有馬記念でも、G1(もっとも強い馬が集うレース)を6勝しているキタサンブラックは実績的に当然1番人気が予想されます。
 しかし、結果表だけ見て順位の情報を単純に取ればいいというものではありません。先日のジャパンカップ(G1のレースの一つ)でキタサンブラックを下したシュヴァルグランの前回の結果は京都大賞典3着であり、7歳牝馬であるスマートレイアーに負けています(競馬における7歳はプロ野球でいうところの40歳くらい)。じゃあスマートレイアーシュヴァルグランキタサンブラックという不等式が成り立つかというと、そうではありません。ここで大事なのは競馬は必ずしも強い馬が勝つわけではないということです。京都大賞典というレース展開を見てみると、レース場の内側を先行した馬がほぼ上位を独占する(馬場の内側が綺麗で走りやすかったから)という展開でしたがシュヴァルグランだけは後ろから大外を回りながら3着に入っています。このことからこのレースで1番強い競馬をしたのはシュヴァルグランであると評価できますね。
こういった風にレース内容まで把握しておかないと場合によって戦績分析は予想にとって逆効果であると言えます。

2.血統
血統も競馬を予想する上で大切です。そもそも競馬はブラッドスポーツとも呼ばれていて、優秀な戦績を残した個体の遺伝子を次世代に残して行こうとします。現代の日本競馬で求められるのは高い瞬発力であり、ほとんどの馬がサンデーサイレンスという馬の血をもっています。今のリーディグサイアー(自分の子供の勝ったレースが一番多い馬)はご存知ディープインパクトです。ただ今年のG1を勝った馬でディープインパクトを父に持つのは皐月賞アルアインのみであり、時代が変わりつつあるのかなという気もします。
 それで血統をどう予想に結びつけていくかというと、血統とレースに求められる資質を合わせていくことが重要です。例えば、天皇賞(春)というレースがあります。このレースは全レースの中で最長の3200メートル(平均は2000メートルくらい)を走ります。このレースで必要とされるのは瞬発力よりもスタミナとタフさです。そうなってくるとサンデーサイレンスの血統よりも欧州の馬であるロベルト系特にトニービン血統の方が期待値は高くなりますね。現に今年の天皇賞春はトニービンの血を持つ馬が2,4,5着に来ています。
 ただなんでもかんでも血統の枠に当てはめて考えればいいわけではなくて、当然例外もいます。今年の天皇賞春を勝ったのはキタサンブラックなんですが、この馬はまさに例外中の例外です。この馬の母はシュガーハート、父はブラックタイド、母父(母方のおじいちゃん)はサクラバクシンオーです。
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父であるブラックタイドディープインパクトの全弟ではありますが、基本的に1800〜2000の中距離を得意とした馬です。母父であるサクラバクシンオーに至っては日本競馬史上最強のスプリンターと呼ばれた馬で、1400メートル以下で12戦11勝 の結果を残しています。一方でキタサンブラックは2000メートル以上の長距離を主戦としていて、そこで圧倒的な成績を収めています。このように馬は各個体として見なければいけません。血統はあくまで馬の見方の一つであると言えるでしょう。サラブレッドでも駄馬は駄馬です。
みどりのマキバオー』の主人公マキバオーも大型犬のような体躯をしていますが、血統的にはサラブレッドです。競馬漫画の中でレース展開を非常に熱く描いているのがこの作品の特徴ですね。

みどりのマキバオー (1) (ジャンプ・コミックス)

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3.騎手また馬に乗る騎手も予想にとって重要な要因の一つです。人馬一体となってレースするわけですから、人間の手腕次第で大きく結果が変わることもあります。極端な話、僕がディープインパクトに乗ってもレースに勝つことはできません。基本的に競馬において人3馬7ほどの重要差があると言われています。換言すると野球の監督と選手ぐらいの差でしょうか。
今は外人ジョッキーたちがG1レースを牛耳っていると言っても過言はありません。かつてはヨーロッパのシーズンが終わった外人ジョッキーが10~12月に日本に稼ぎにくると言った形でしたが、ミルコ・デムーロクリストフ・ルメールという騎手が日本の騎手免許をとり、1年中日本で戦うようになりました。
そんでもってこの2人のレースの運び方のうまいことうまいこと。G1のデムーロに至っては彼の乗った馬の馬券を買うだけで回収率は200%を超えます。意味わからん。
騎手にも特徴があって、有名な武豊京都競馬場では非常に巧みなレース運びをしますし、岩田騎手はインから差すのが得意です。競馬を始めたばかりの人が回収率をあげるなら騎手買いするのがベターですね。日本人も優秀なジョッキーを育てて欲しいものです。『白星のギャロップ』はそんな騎手育成学校での生活を描いた漫画です。体重管理とか厳しいんやなあ…。マンガワンで読めます。

白星のギャロップ 1 (裏少年サンデーコミックス)

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4.トラックバイアス
トラックバイアスという言葉を聞いたことがない人は多いと思いますが、要は芝状態のことです。例えば天気が雨だと芝が湿って走りにくくなり、時間がかかるようになります。サトノクラウンなんかはまさにそう言った環境で活躍する馬ですね。逆に、芝が軽いと全体的にレースラップが早くなります。今年の皐月賞馬のアルアインは9番人気ではありましたが、持ち時計(過去のレースタイムの速さ)が一番早かったし、その時は高速馬場だったのでトラックバイアス予想をすれば当たりますね。
他にも差しが決まらず前残りになる馬場、内枠ばかりくる馬場など日によって馬場は変化するので直前のレースから芝状態を読み切ることが大切です。
『ウイナーズサークルへようこそ』は競馬予想をテーマにした漫画ですが、トラックバイアスの話はなかったと思います。この漫画、意味不明な予想方法がいっぱい載ってて笑ってしまいます。ちなみにクソ漫画です。

競馬における予想とは
僕はここまで書いた4つの要素を元に馬券を買います。馬券にも種類があって、1位を当てる単勝、1.2位を順不同で当てる馬連、1,2,3位を全て当てる3連単etc…。
当然3連単はロマンあふれる馬券で、配当も高いですがこればっかり買うのは良くないですね。そもそも単勝控除率は80%なのに対して3連単は72.5%しかありません。損な馬券です。
競馬における馬券選択や買い方っていうのは自分の予想を表現するための道具です。この1頭は絶対くると思ったら単勝を買えばいいし、5頭の実力が拮抗してると思うなら3連単のBOX買いをしましょう。自分の考えが馬券で表現できて、レース展開を含めた予想が全部当たった日にはそれはそれは気持ちいいですよ。脳汁出まくりです。
もう一つ大事なことはどの馬が来るかを予想するだけじゃなく、どの馬がどれくらいの確率でくるかまで予想するかが大事だと思います。結局生き物が関わる世界で絶対はないし、途中で落馬や怪我があるかもしれない。そういったのを鑑みてオッズと照らし合わせながら買う馬券を決めていくといいのではないでしょうか。ジャパンカップを例にとれば、シュヴァルグラン単勝13.3倍は付きすぎですし、3連複13倍は付かなすぎです。
どうです競馬に興味湧いて来ましたか?興味が湧いた人はぜひ僕と一緒にクリスマスイブに有馬記念のLV行きましょう!!