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京大漫トロピーのブログです

【12/27】漫画で他人の気持ちを知ろう

こんばんは。日付ガバ黒部です。
アドベントカレンダーも3回目。2年半もいると思うと頭がおかしくなりそうです。
アドカは自分語りをする場だそうなのでします。

テーマは煩悩。自らを苦しめる欲望。
私は他人の考えていることを知りたい欲求が強くあります。最近はそれに躓いています。
他人と自分との違いを知ると世界が広がったように感じて嬉しくなりますよね。コミュニケーションの方法として、会話が好きです。一昨年ぐらいに習得しました。しかし現在、他人とのコミュニケーションは思うように取れていません。原因は会話以外の方法で人の気持ちを判断できないことにある、と意見を頂いたことがあります。それは言語化してもらわないとわからないということで、無責任だ、と。表情を読めと言われましたが、これがなかなか難しい。共感出来たら必要ない、とも。コミュニケーションって難しいんだなあ。いろんな人といろんな話をしたいけれども、技術が足りなくてできない。何もできなくとも自分と違う考え方や生き方を知って学びたい。できればたくさん。どうしよう…。

漫画を読みましょう。

漫画って、こっちが一言も話さなくとも吹き出しやモノローグで考えてることを教えてくれるんです。ストーリー仕立てで。表情もあるしわかりやすいし、なんなら感情に音もつく。
すごーい!
ヤマシタトモコ先生は懇切丁寧に全部言ってくれます。ポエム風味で味付けもしてくれています。

収録 『MUD』

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(つまらない毎日を送る主人公が塾の担任講師の性癖を知り恋に落ちるという青春ラブストーリー。)

特にこの作品はきっかけも理屈も勘違いも感情も全部言ってくれます。モノローグが多すぎるのは漫画が下手だと取られがちですが、題材が突飛なものであればモノローグで説明するのも有効だと思います。特に想像力が貧しい人間にとってはあるだけでとてもわかりやすく感じます。更に比喩表現はまんま描いてくれています。

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ますますわかりやす~い!
こういった表現があるのはヤマシタトモコ作品ではこの作品しかないように思います。『さんかく窓の外側は夜』では心霊現象として表現されています。流行りなのか手抜きなのかはよくわかりません。

オムニバスやキャラ紹介漫画が私は好きなのですが、好きな理由はここにあります。いろんなキャラのいろんな考え方があってそれぞれが動き、時にぶつかり合う。キャラが多いのでぶつかる頻度が高くて飽きない。キャラの記号化が顕著で理解しやすい。面白いかどうかは別の話です。私にとっては参考書なのです。ちょっと言い過ぎではあります。


最近は学びを得て、考えてることが一切書いていない、流れやキャラの心情を読まないと難しい漫画も好きになってきました。

森薫拾遺集 (ビームコミックス)

森薫拾遺集 (ビームコミックス)

収録 森薫福島聡『すみれの花』

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(立場の違う2人が仲良くなりたい話。作者談)

この作品は考える吹き出しはおろか、感情を表現するオノマトペすらありません。もちろんモノローグも。何漫画なのか、何度も読み返して、たまにはググってカンニングしてようやくわかりかけてきました。この漫画の中には他人を理解したいという気持ちを思った二人が出てきます。感情移入もしやすくなっちゃった。最初はそれにも気付きませんでした。なんとなくでも二人の感情に触れられた時の喜びはひとしおです。人間になれそう!



漫画から人の気持ちを知って学んだことはたくさんありますが、それでも代用品にしかなり得ません。漫画のキャラクターは架空のものです。人間は記号的なものでなくもっと複雑だと、それを理解することが他人の考えを理解することだと、最近また教えられてしまいました。どうにか言葉以外で人の気持ちがわかるようになりたいです。
しかしなんでわかんないんだろう。全然タイトルを回収できない。利己的だからダメなのかなあ。うーん、やっぱり難しいので今はひっくり返って『危ノーマル女子』でも読みます。おやすみなさ~い。

危ノーマル系女子(1) (メテオCOMICS)

危ノーマル系女子(1) (メテオCOMICS)