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京大漫トロピーのブログです

【12/22】中多紗江編③

中多紗江編 第3章「ヘンカク」

醤油:「変革」ですよ!
ミシ:もうね、僕達の大好きな言葉!
QP:え。あの厳しすぎる導入から大逆転があるんですか? 否、そのようなことが許されてイイ筈が……。
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(あさ。普段のように純一を起こしに行く美也であったが、押し入れの中に兄の姿はなかった)
醤油:うわあああああああああああああああああああああああああああああ!
ミシ:中多さんが連れ出してくれたんですよ。教え子と同じ目標へ向かって進む一連のトックンが、純一の生活に瑞瑞しさと充実感を与えてくれたんです。
QP:しかし、これ未だ純一のトラウマは解消されてませんよね?
ミシ:そう慌てなさんな。少年と少女の紡ぎ出す奇蹟のサクセスストーリーは、ここからが本番です。2人の躍進から目が離せませんよ。
(OP)
(昼。テラス。純一「あのさ、妹じゃ嫌ですってどう云う意味なんだろう?」)
(梅原「はぁ!? そんなことも分からねーのか?」)
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(森島「妹じゃ駄目ってことは、つまりお姉さんになりたいってことよ」)
ミ・醤:あははははははは!
醤油:しかたありませんよね。人ならざる存在ですから、恋する人間の心理なんぞ理解できなくて当然です。それが為されるの森島ルートでのみです。
ミシ:しっかし、ユーモアあるなぁ。
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(同時刻。美也は中多さんに「ミス・サンタコンテスト」への出場を提案するが、拒む。しかし「ベストカップルコンテスト」には関心を示す)
ミシ:この中多さんが首を左右にふるシーン。何度くりかえし視聴したことか。
QP:知らん間に正座して観てるのやめーや。
醤油:自然と姿勢が正されるのでしょう。大目に見ましょう。
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(満をじして教え子をバイトの面接に送り出す教官。大きくなった中多さんは、純一にこれまでのお礼と感謝を伝え、最後の敬礼をする)
QP:ようやくやってきましたね。審判のときが。あまりにも長かった……。
醤油:結果は?
ミシ:当然、合格。一人立ちの瞬間です。
(中多「面接に合格できたのは、先輩の特訓のお蔭です。先輩に色色はじめての体験をさせて貰って、それが合格に繋がったんです」ナレ「少女の言葉を聞き、少年の脳裏に浮かんだ特訓の数数は、少年にとってもはじめての体験ばかりであった」)
ミシ:2人で沢山の「はじめて」と向き合って、苦楽を共有し、それが見事に結実した。教官と教え子。二人三脚でここまで歩んできたんです。
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(中多「先輩、わたし、まだ卒業したくないです。本当に大変なのは、これからだと思うんです。ちゃんとアルバイトのお仕事できるかどうか、やっぱり不安です。まだまだ色色とアドバイス、してくれたらなって。駄目、ですか? ずっとわたしの教官でいてください」)
ミシ:教官と訓練生の関係はつづきます。しかし、その内実はこれまでと若干異なる。
醤油:中多の側から関係の継続を頼んでますからね。そこに当人の確固たる意志が介在してます。
(Bパート。ナレ「少女がアルバイトにも少しずつ慣れてきたある日のこと。少年は妹や友達を伴って、少女のアルバイト先へと足を運んだのであった」)
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醤油:ちゃんと仕事できてますね。エライっ。
ミシ:ああ、可愛ええ~。
(純一は不注意からコップを倒してしまう)
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ミシ:ほら。教官が失態をおかしても、すかさずフォロー出来てますよ。それに、この天使のようなほほ笑み。癒されますね。
QP:あきらかに意図的なミスですよ、これは。
醤油:教え子の進歩のほどを見極めてるんですね。
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バイト先の常連に貰ったチケットで、純一を遊園地に誘う中多さん)
醤油:え。その常連とは行かず、純一と行くんですか? 可哀想。
ミシ:女性や年配の常連さんかもしれませんよ。
QP:常連なんて存在しませんよ。純一を誘うための方便です。
醤油:なるほど。金欠の純一に金銭的な負担を掛けぬための配慮ですね。
ミシ:優しすぎますね。
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(メリーゴーランドに乗る2人)
醤油:完全に姫と騎士の構図ですね。
(中多「メリーゴーランドって、お姫様になれたような感覚になれるんです」)
QP:自分から口にしちゃうのか。
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(ヒーローショーにはしゃぐ中多さん。中多「そう言えば、今回のシリーズでは、イナゴマスクが13にもいるんですよね」)
ミシ:そう、ヒーローに憧れてるんですね!
醤油:ん? 13人のイナゴマスク? 13人……、あ、円卓の騎士か!
ミ・QP:!?
醤油:そうだ! 確信を得ました! やはり、これはアーサー王伝説をモチーフとしてるんです。ただし、純一はアーサー王としてではなく、マーリンに呪われた13番目の席に恐れず座り、12番目の騎士の座を獲得したランスロットの息子、ガラハドとして描かれる!
ミシ:うおぉぉぉぉぉっ。たしかに、ガラハドならこの先の展開にも符合する! 純一君のトラウマは、マーリンに掛けられた詛呪やったんや。そして、打克つことで真の騎士になる。
QP:俄然面白くなってきましたね。となると、梅原君は腕萎えのカラドク辺りやろうか。否、ガウェインって可能性もあるな。
ミシ:ええ、QP先生。これは大発見ですよ! 醤油君はスゴイ! 並外れた洞察や!
醤油:照れます。
QP:心なしか、中多さんの表情も嬉しそうになってますね。僕らの発見を祝福するかのようだ。
醤油:ヒーローショーで中多さんが怪人に攫われるトンデモ展開なんてどうでも良かったんですね。
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(ぷぷぷ、面白すぎるよ中多さん)
ミシ:ええ、些事ですよ。些事。
(恥を忍び、クリスマスに催される創設祭のベストカップルコンテストに誘う中多さん)
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(中多「中多じゃなくて、紗江って呼んで下さい」)
ミシ:純一は、中多さんの懇願を全て承諾します。一見順調ともとれますが、しかし、ここから例のトラウマの片鱗が影を見せはじめます。積極的に距離を詰めようとする中多さんに対し、その行動を拒まぬにしろ、一歩下がった位置に留まろうとするんですね。
醤油:目の前の少女へ抱く好意に関し、自覚的になるのを恐れて間が空くシーンが多く見られましたね。
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(並んで帰路につく2人)
QP:ここも、並んで歩んでるように見えますけど、実際は中多側が一歩先を歩く。2人の関係性の発展の「足をひっ張ってる」のは、まさしく純一の側なんですね。第2話とまるっきり立場が逆転しております。
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(先ほど言出そうとして出来なかった中多さんの意図を察し、バス停で手を繋ぐ2人。ナレ「2人の手が、遂に繋がれた瞬間。2人の恋のメリーゴーランドが、ゆっくりと動き出したのであった」)
QP:ここも、あくまで中多からの要請に純一が応える流れなんですね。遊園地以降のアプローチは、全部が全部中多さんからです。
ミシ:しかし、現代の英雄が最後に手にするのは、異形のものを滅ぼすための剣ではなく、愛すべき人の手です。剣は姫への忠誠として、むねに秘めておく覚悟なんですよ。
醤油:最後。しっかりと手を繋ぐ画が、トラウマの解消を暗示してるんですね。
(ED)