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京大漫トロピーのブログです

【12/8】趣味紹介漫画ってなんだよ

こんにちは、白黒です。特に担当ではないですが書きたくなったので書きます。

前回の記事で僕は飯マンガが好きだと書きましたが、ほかにも好きな漫画のジャンルがあります。それは「趣味紹介漫画」です。この言い回しは適当に名付けたものですが、要はマイナーな趣味を扱った漫画のことです。最近は各話の間にコラムを掲載したものも多く、知識欲が満たされます。マイナーな趣味は時に人に理解されないものですが、趣味紹介漫画はその点をどう対処しているのでしょうか。以下に10の趣味紹介漫画を挙げ(完全に独断と偏見で選びました)、その共通点などを探ろうと思います。

1『ゲームやるから100円貸して!』

2『ZZZのZ ねむりちゃんとおやすみ』3『秘密のレプタイルズ』4『のぼる小寺さん』5『トクサツガガガ   〈以下アマゾンリンク略〉
6『ダムマンガ』
7『グリーンデイズ-千駄木高校盆栽部-』
8『木根さんの一人でキネマ』
9『ろんぐらいだぁす!
10『本命はポニーテール』        

便宜上番号を振りましたが、並びに意味はないです。それぞれどのような趣味を扱ったものなのかというと以下の通りです。

1、レトロゲーム
2、安眠・昼寝
3、爬虫類飼育
4、ボルダリング
5、特撮鑑賞
6、ダム鑑賞
7、盆栽
8、映画鑑賞・批評
9、自転車ツーリング(ロングライド)
10、競馬

運動系・文化系・インドア・アウトドア、実に様々ですが共通点を探していきましょう。

まずわかりやすいものとして、各趣味に傾倒している主要キャラが女性である漫画が非常に多いです。やはり女性キャラのほうがよりキャッチーなのでしょう。(これについては、僕自身の漫画のチョイスが偏っているからだという反論が十分に考えられますが、全体を見渡してもやはり男女比の偏りはあるように思われます。)
さらに言えば主要キャラが女子高生である漫画が4つ(2,4,6,7)、女子大生である漫画が2つです(9,10)。特に女子大生になっている場合、趣味に伴う年齢制限が関係していることが多いです(競馬は当然のこと、自転車レースの一種であるフレッシュも二十歳以上でないと参加できません)。
しかし年齢制限を考慮しつつできるだけ若い年齢に設定してあります。漫画的誇張と現実的制約を何とか両立させようとしているようです。

また、漫画のキャラが「私たちから見て」魅力的であるのとは別に、「漫画内のモブから見て」魅力的であると設定されていることが多いです。10の漫画のうち、主要キャラがその世界の平均以上の容姿であると明言されていない漫画は9番ぐらいでしょうか。ある趣味にはまっている人物を魅力的な人物として描くことで、その趣味のイメージを良くすることになります。また、6番や10番の漫画には、その趣味そのものには興味がないが、その趣味にはまっている登場人物に興味があり、接触しようとするキャラクターが登場します。その趣味になじみのない一般人としてのそのキャラは読者が共感しやすく、趣味を紹介していくうちでのリアクション役も担い、話がスムーズに展開するようになります。


正直言って今回の調査は、対象としたサンプル数が十分でないうえに、多分に主観が含まれているので不正確なものです。納得いかないというご意見も多々あるでしょう(その場合ぜひコメント等で書き込んでいただければと思います)。個々人の欲望が細分化し、趣味も多様化している現代において趣味紹介漫画はその数を徐々に増やしています。これからも様々題材を扱った漫画が出てくるでしょう。それらの漫画を好むかは個人によりますが、美少女出しとけばええやろ的な安易な漫画として切り捨てるのではなく、その趣味の魅力を最大限世間に発信しようとして努力した結果であるとして肯定的に捉えることもできるのではないでしょうか。

おわり。