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mantrog

京大漫トロピーのブログです

【12/16】人生半ばにして、ため息しかでねえ

どうもこんばんは。まるたです。ようやく3回生の出番。

毎年アドベントカレンダーなぞやっておりますが、正直クリスマスまでのカウントダウンとかどうでもいい感ある。キリスト教徒ではなく、聖ニコラウスの逸話も全く知らないのにクリスマスにはプレゼントを贈り合い大騒ぎ。この盲目的なところは確かに宗教的。そこまでするなら祝日にしてくれませんかね。

とはいえ、無料で本やゲームが手に入るのは子供心には非常にありがたかった。特に嬉しかったのは本。「ナルニア国物語」とか『魔法使いハウルと火の悪魔』(邦題)とか。ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作品みたいな海外ファンタジーは大好き。「ハリーポッター」や「ゲド戦記」を読んだのもこの頃。こうして当時からファンタジーへの扉を開き、厨二的感性を開花させていったのである。
そう考えるとクリスマスも捨てたもんじゃない。子供に夢を与え、家族と共に幸せを分かち合う素晴らしい日ですよ。
なのに、思春期を過ごすうち、恋人と乳繰り合うXデーという認識に変わってしまう。は~辛い。

クリスマスまでの日数を数えるよりも、あといくつ寝れば正月を迎えるのかを数えた方が幸せな気分になれるでしょう。
全国のお一人様、そう思いませんか?

実際、年越しはすぐ目の前に来ている。今から2週間、クリスマスからは1週間だ。
子供時代と比べ、今は時の流れの速さを日々実感する。
経験を重ねて刺激が薄まるせいなのか、心理的な体感時間というのは年々短くなるらしい。ある学者によれば、それは年齢の逆数に比例するのだとか。つまり、19歳程度で人生の半分が過ぎてしまうということ。おいおいマジか。ワシもう21歳やぞ。
日々が停滞しないように、創作物に触れて新鮮な体験を得なければ。人生の転換期にマンガ文化と出会えてよかった。

クリスマスには関係ない愚痴になるのだが、短いといえば、今年の京大の冬期休暇は12月29日~1月3日のたったの6日間。
12/28(月)に授業を終えて、よっしゃ実家に帰ってぐうたらするぞ!と思った翌週の1/4(月)にはすでに授業が始まっている。勘弁してくれ!
28日の授業全部休講にしよう。教員も休むべきそうすべき。
ちなみに去年は……12月27日~1月4日。9日間もあるじゃないか(憤怒)。曜日の都合とはいえ、これはおかしい。


前置きはこの辺にしておいて。改めて、今年のテーマは「宗教」。
漫トロにも定期的に宗教漫画が流れている。青山景の『よいこの黙示録』。既刊2巻にして未完。

よいこの黙示録(1) (イブニングコミックス)

よいこの黙示録(1) (イブニングコミックス)

新任女性教師の湯島朝子は前任の産休で急遽4年2組を受け持つことになったが、ある作文の内容を巡って2つのグループが言い争いを始めた。それを収めようとする湯島は、ある少年がその対立を誘導していたことに気付く。その少年・伊勢崎大介の野望は、「同級生を教祖に祀り上げ、クラスの中に新興宗教を立ち上げること」だった。クラスをよりよくするためと言いくるめられて「奇跡」の演出を手伝った湯島は、その後も伊勢崎の計画に巻き込まれることになる。

以上あらすじ。これは新興宗教が出来るまでの過程を小学生の1クラスを対象に描く実験的な作品。宗教と言うと重くなりがちだが、高学年にもなれば立場関係が構築され、教室には何らかの暗黙の了解が存在するもの。誰が一番偉くて誰が下の立場かという階層構造。クラス内の宗教と言うのはその支配システムの一つの在り方なのだろう。

同級生の心理を巧みに誘導し、担任をも共犯とする宗教立ち上げ計画。伊勢崎の口車に乗せられた子、家庭の事情から自ら救いを欲した子などが集まり、徐々に宗教は拡大していく。クラス内に小さな社会構造が出来上がっていく様にワクワクし、その行きつく先はどうなるのかと今後の展開に期待してしまうが、残念ながら作者が既に亡くなられているためにその続きが描かれることはない。
本作はワンアイディアに留まらない説得力がある。宗教の本質を分かりやすく提示し、その成立過程を段階的に、子供の目線に合わせて丁寧に描いている。物語と切り離して社会学として考えてみると面白い。未完の漫画をこの場で紹介してよいものかとは思うが、ぜひ本作及び作者の他作品に触れていただきたい。
最後に。小学生の少年が大人の女性を脅して手玉に取る構図にはフェティシズムを刺激される。絵柄も相まって少しエロいと思っていたのだけど、作者の遺したプロットによれば湯島が性的に支配される予定だったというから驚き。めっちゃ読みたかった。


宗教といえば信者がつきもの。
今年は信者だから、を言い訳に作品を評価する人間が多かった気がする。みんな反省しよう。

自分が何の信者だったかを思い返すと、例えば森見登美彦が好き。作中の登場人物の設定から大学と学部学科を選んだくらいには影響されていると思う。
他人には、太陽の塔>夜は短し>ペンギン>四畳半>恋文の技術>他 の順にお勧めしたい。ただ大学生作品はスターシステム採用してるから発表順に読むのがええんかもな。
あとは西尾維新も好き。今年は「忘却探偵シリーズ」のマンガ化とドラマ化、「物語シリーズ」のアニメ化に『傷物語』の映画化、『少女不十分』のマンガ化など、最近急に維新作品のメディア展開が進んでいて、社会的地位を確保しつつある。

この2人の共通点は……あっ、言葉遊びですね。信者だからといってその度合いを問われると辛いものがあるけれど、好きなものは好きと言える素直な人間になりたい。


この辺りで筆を置く。
そういえば今年は中学の同級生とのクリスマス会が無くて残念だ。
女子の部屋に毎年のように泊まって鍋つついてケーキ食べてたけど、今思うと貴重な体験やったな。
さ~て、クリスマスガチャ回さなきゃ。