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京大漫トロピーのブログです

【12/5】月光条例における絵本のストーリー改変意図

こんばんは、5回目の担当のきゃべるです。
12/4の記事が妙なことになっている気もしますが気にせず行きましょう。


今年のアドベントカレンダーのテーマは「夜」。夜といえば寝物語。特に幼い頃は電子機器も持っていないのでやることといえば絵本を読む程度でした。

とまあ、そんな絵本と物語論を主題にした漫画こそ、今回紹介したい漫画『月光条例』です。

月光条例』、主人公の名は岩崎『月光』……そう、月です。タイトルに月が入っているどころか、主人公の名も月光、ラストバトルは大満月の夜、物語論を語り出す主人公、こんなにアドベントカレンダーにふさわしい漫画があるだろうか。

物語の舞台は夜。
青い月の出る日、「こんな辛い展開ふざけんなよ!?」と逆ギレヴィラン化した絵本の世界の住人たち。浦島太郎は親切にしたのにひどい目にあう最期を嘆き、シンデレラは周りから勝手に与えられる救済劇を嫌がりハイスピードカーチェイスアクションに目覚め、白雪姫は自主的に継母に反撃し毒林檎爆弾を装備して天下を目指し爆走する。(無茶苦茶か?)

主人公の岩崎月光は、彼らを力づくで倒すだけでなく、説得を試みます。そのSEKKYOUの結果、物語キャラが絵本に帰った後、微妙にストーリーが変わっている……というのが物語の定番のオチです。

この最後の物語改変というのが月光条例を賛否両論の作品にしている一因でもあります。正直現代価値観に寄りすぎた改変に寒いと感じることも数度ありました。
時に批判が多いのが『フランダースの犬』編。

「本来ならば落し物の大金入り財布を持ち主に届け無一文のまま生き絶えたネロとパトラッシュ。けれど改変後の彼らは全ては生きてこそだと、黙って金を借りてしまういます。そのまま生き延びて、画家として成功し、かつての自分のような人々の為に無料で絵を一般公開するようになったネロは、大往生して天に召される……」というオチ。
話としては面白い、けれど批判が多いのも納得のいく筋書きです。

「ネロとパトラッシュが誠意よりも生きることを選び、ラストシーンで死なないフランダースの犬フランダースの犬と言えるのか?」
この一点に尽きると思います。

死は重要な要素です。特にネロパトのラストシーンはあまりにも有名なために反対も多いのだと思います(他のグリム童話などの改変には批判は少ない)。

……しかし、私はこれについては「アリ」だと考えています。
それは、月光条例は「物語」単体ではなく「物語」と「読み手」の話であるからです。

フランダースの犬」単体のみではなく「現代を生きる子どもたちのためのフランダースの犬」を語ろう、というのが『月光条例』なのです。
物語を語る上で対象の読み手を意識することは必須です。そういう意味では、月光条例版のフランダースの犬は大いにアリです。
事実作中終盤でも媒体と読み手の変化に伴う物語の変化を肯定しています。

12巻〜19巻で判明する主人公岩崎月光の長い長い過去編により一層補強されるフランダースの犬編ですが、逆にいうとそこまで読まないと主人公が何を考えてるのかわからないのも批判を生みやすい原因かなあとは思いますが…

「可哀想な物語を救いたいと思うことは許されないのか」
「ハッピーエンドを求めるとはどういうことなのか」

この2点の扱いにおいて月光条例は素晴らしい作品だと確信しています。
全27巻、ジュビロ作品なので有名だとも思いますが、未読の方には是非。物語論でわいきゃいしたい人にはオススメです。



ところで就寝前の読み聞かせ本のレパートリーが現在の性癖の源流だという噂は本当なのだろうか。私はとっとこハム太郎図鑑でした。皆さんはどうでしたか?

【12/4】よく睡れるよお

 Hej från Sverige! 醤油です。スウェーデンに留学中です。 
 12月4日分、行きます(代打)。時差があるのでまだセーフ。
 今年のアドベントカレンダーのテーマは「夜」スウェーデンの夜は長いです。15時には日没を迎え、8時半にやっと日が昇ります。欝になる~。
 夜といえば寝る時間。睡眠ならぬ催眠にまつわる傑作エロ漫画をひとつ紹介します。これで長い夜も退屈しないね。

 PLATONiCA『天才男の娘と家庭教師おじさんと催眠術(仮)』
www.dlsite.com

 クッソ生意気で色っぽい天才少年の難多阿礼(なんだ・あれい)くんを、冴えないハゲデブ家庭教師おじさんが催眠術で手籠めにする、といった内容です。


 エロ漫画のシコリティを高める要素には、「攪乱」というものが挙げられます。つまり、ぐちゃぐちゃにしちゃうわけです。陰茎が膣を掻き回すといった物理的な行為だけではありません。快楽がもたらす融け合うような一体感、意識の混濁といった精神的な状態も「攪乱」と呼べるでしょう。「最高のセックス」は、自他の境界が、物理・精神の両面で消えてしまうような、快楽の洪水をもたらしてくれる。そういう期待を、我々は少なからず持っています。具体的なイメージを挙げるなら、「エヴァ」の「人類補完計画」とかでしょうか。その快楽は、もはや死と等しい。
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阿礼くんが谷川俊太郎の「なんでもおまんこ」を暗唱するシーン。この詩は「おれ死にてえのかなあ」という一文で締められる。


 さて、本作には随所に「攪乱」が見られます。それだけシコリティが高い訳です。
 まず「男の娘」という存在そのものが挙げられます。男女という境界を崩してしまう男の娘。しかし、近年はいくらかメジャーになりつつあり、些か陳腐に思えます。また、LGBTが我々の常識の範疇に包含される現代では、攪乱が不十分です。これをいかに補強するのか。

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 自覚的に「ホモ」になることです。阿礼くんはおじさんに対して、侮蔑の意を込めて「ホモ」呼ばわりをします。差別的な単語を積極的に多用することで、性的少数者を悪とする、前時代的な価値観を蘇らせます。読者は、「ホモ」すなわち異常・悪である状態に身を投じ、背徳を確かにするのです。加えて、阿礼くんは自ら女装に身を包みません。好んで女装をする男性は、トランスジェンダーとして扱うことが出来ますが、彼はあくまでシス・ヘテロであり、むりやり女装セックスをさせられます。つまり、ただの色っぽい少年を犯しているのです。かくしてゲイやトランスジェンダーへの政治的な配慮は排除され、その分だけ背徳が強調されるのです。美徳などの価値観をぐちゃぐちゃにすることは、攪乱の基本といえるでしょう。


 「催眠」は本作のテーマであり、もっとも攪乱に貢献しています。話の流れでは、まず阿礼くんがおじさんを追い出そうと催眠術をかけます。天才少年は突然、シェイクスピアヴォルテールプルーストらの引用を巧みに扱い、知識の奔流をもって、おじさんを、そして読者を混乱させます。ただの衒学かと思いきや、これこそが催眠術の過程であり、すでに我々は術中に嵌っていたのです。おじさんは呆然としたまま家を追い出され、当分の間、難多家に来なくなりました。これが第一段階です。
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為人聡明、度目誦口、払耳勒心。


 夏休みが終わり、すっかり日焼けした阿礼くんのもとに、久々におじさんがやってきました。あれから催眠術を勉強したらしく、今日は阿礼くんへ復讐をしに来たようです。「かかるわけない」と吠える少年に対し、おじさんは賭けを提案します。そして、催眠術と称しながらレイプを敢行。阿礼くんはメスイキさせられるも、なお負けを認めません。すると、おじさんは、実は前回、自分は催眠にかかっていなかったと言い出します。ここが第二段階です。第一段階では、読者はおじさんの視点に立って少年に混乱させられましたが、ここで逆転します。おじさんの暴力と、意味不明な理屈の奔流に呑まれた我々は、阿礼くんといっしょにぐちゃぐちゃにされます。
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全然わからん!

 おじさんは阿礼くんを強引に女装させ、重ねてレイプをしていきます。催眠は深化し、快楽と苦痛と相まって虚実が入り乱れます。手元には、いつの間にか廃墟から拾ってきたというエロ漫画が置かれ、その作中作は作中現実と同期します。これが第三段階です。もう何が何やら分からなくなります。入れ子構造のプロット、意味が不明瞭な台詞、肛門から溢れる精液、すべてがぐちゃぐちゃです。
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 そして阿礼くんは完堕ち。レイプされた復讐におじさんを逆レイプという転倒とともに、攪乱は最終段階に至ります。おじさんの精液がオーバーフローし、阿礼くんは前立腺で妊娠し、体内に子宮を宿します。もう本当に訳が分かりません。自然法則すらも攪乱されてしまったのです。
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 滅茶苦茶で意味不明だろ。少しは眠くなったかな。これが催眠術や(大嘘)
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 じゃあ、おやすみ。

【12/4】夜は、川面に跳ねる雨粒。

びたみんです。

夜には2種類あります。「奪う夜」と、「囁く夜」。どちらも悪戯をしたり、一方でこちらを笑わせたりもします。




夜は、過去や未来がこちらを見てくる。

「今」が生まれるのが朝、今に追われるのが昼、今に追い越されるのが夕方。
夜が更ければ更けるほど、今以外の時間が顔を出す。
暗い部屋に居ると、今なんてどこかへ消えてしまい
過去が色々と問いかけてくる。未来が何かを焦らせる。
それが福音のこともあれば、呪文であることもある。
昼と夜の反復運動を通じて、常に生まれ変わる。変わらないまま、変わっていく。
ささやかな思い出もあどけない決意も、大事なことほどすぐ忘れてしまう。それは夜を経て少しずつ自分というものの部品を入れ替えては明日に備えるからなのかもしれなくて、寂しくなる。


過去は未来と闘う際の戦利品であって欲しい時がある。
だからこそ価値のある今を、生もうとしてしまう。そのほうが楽だから。後悔するくらいなら、少し耐える今を生きた方がましだと思ってしまう。愚かだとしても、時代に流され薄く透けた価値観だとしても。

色んな言葉があって、色んな物の見方があって、それには名前がついていて、それに詳しい大人がいて、それに憧れる自分がいて、でもそこから遠ざかろうとする自分もいて、今がある。夜にこれを書いている。



悶々と、人間関係とか将来について、考え出して眠れなくなる夜中の時間。
それって、すごくオリジナルな時間だと思う。
他の人が夜通し悩む光景って見ることは無いし、それについて詳しく話を聞いたりすることもほとんどない。大抵はそれぞれが自分のなかで抱え込む時間。
かといって、映画やドラマの映像芸術でそこをピンポイントで長い時間をとって流すこともできない。
絵や小説でもそれを完全に表すことはできない。
夜を乗り越えるHowTo本があるわけでもない。
そんな時間だからこそ、他の人に影響されにくいから、「自分だけのもの」に限りなく近いし、だからこそ「その人」が現れる気がする。


去年はそんな夜が続く一年だった。決意と諦めを繰り返し、「堕落」という飾った言葉で表すことができないほどにただただ「だらけ」ては狭い部屋で同じところをぐるぐるとまわっていた。

今も他の人ほど快活には生きれていないけれど、「人間が変わるには環境を変えるしかない」とラジオで聴いた言葉を信じ、一年で下宿を出てシェアハウスに引越し、サークルも漫トロピーしか入っていなかったけれど所属する団体を3つほど増やした。

「奪う夜」や「囁く夜」が重くのしかかる時が、今もたまにやっては来るけれど、まだ少し優しくなったかなと思う。




あの頃の憂鬱の形を頭に浮かべると、ふと思い出した漫画がありました。

彼女と彼女の猫』。

彼女と彼女の猫 (アフタヌーンコミックス)

彼女と彼女の猫 (アフタヌーンコミックス)


ただただひとりで動けないままの、鬱屈とした空気を思い出す。
なんとかなると信じながら、どうにもならないと拗ねてしまう日々。彼女の暮らしが自分と重なり、それに何故か少し励まされたりしながら読んでいた。




漫画が特別好きというわけじゃありません。
ただ、漫画は言葉を置く場所としては、僕にとって一番ちょうどいいんです。
かつて救ってくれたラジオの言葉も、漫画の中で言われたら、もっと違った形で深く心に残るんじゃないかって思うんです。

もちろん言葉の種類にもよるけど、心が救われる言葉は、漫画を通じて出会えた時が一番幸せな気がするんです。個人的に。


過去や未来を悶々と考えたくなったり、考えるのが嫌になったりする夜に、漫画があるということが、僕を支える時があるのです。

【12/3】ふゆの夜はとても寒く

こんばんは、ふゆです。漫トロの人間は日付がわからないのか?と思われないようにちゃんと3日目に投稿します。えらいです。

ところでみなさんは夜をどのように過ごしますか。一年前の私は内向的なオタクだったので絵を描いたり、ネットの友人とSkypeでCoCセッションをすることが多かったのですが現在の私は少し外向的になったのでネットから離れリアルの知人と晩ごはんを食べてお話をしたり、この一年で麻雀を覚えたので夜な夜な打ったりしています。某会員と深夜ラーメンをしまくっていたら二人とももりもり成長してしまいました。

あと散歩にでかけることが増えました。私は日光が嫌いなので深夜に散歩をすることが多いです。『ミッドナイト・ウォーク』

ミッドナイト・ウォーク

ミッドナイト・ウォーク

この漫画は、精華大出身で『日々ロック』の作者である榎屋克優が大学生時代に描いた短編集で、少し気持ち悪い絵柄と胸糞悪い展開に比べスッとする終わり方が印象的でした。日常的に虐げられている弱者がカッコ悪くそれでも牙を剥き必死に立ち向かう姿はとてもアツいです。
中でも一番好きな短編は『ファンタスティックキラーコンドーム』。ファンタスティックコンドームという異世界に住む異形の生物たちはやむを得ず人間界に移り住むが、見た目の気持ち悪さから迫害されます。主人公のモン太は自分を執拗に虐めてくるハーフのダニエルのことを仲間たちに相談し殺そうとしますが、ダニエルもハーフだから他の人間と見た目が違うと虐められていた過去があることを知り攻撃の手を止めます。ダニエルが泣きながらに言う「血の色は赤だよ赤に決まってる ぼっ…ぼくは人間だっ」というセリフが心に刺さります。荒削りだが、すさまじい熱量と勢いで仕上げたであろうその作品達は大学生だからこそ生み出せたものなのかなと思います。
ちなみにこの漫画は打ち上げ時の競り*1で先日競り落とした漫画で、今年のアドベントカレンダーのテーマに合っていたので紹介してみました。

さて散歩の話ですが、夜の鴨川は昼の三条大橋のような喧騒はなく静かで、暗く等間隔に並ぶカップルを視認しなくて済むし、夏の夜空を見上げるとカシオペア座が見えます。今は寒いですから春になったら歩いてみるといいでしょう。夜の街はいつもと違った顔で我々を迎えてくれるのです。

*1:NFの古漫画市で売れ残った漫画は出品者が最初の値段を指定し他の会員がオークション形式で競り落とします。

【12/2】3月のライオン原作漫画・実写映画比較

どうも副会長のハヤブサです。NFが終わってすぐアドベントカレンダーっていうのは慌ただしいなあ。今年のテーマは夜ということなんですが、NFは忙しくて個人寄稿を出そうと思ってたのに出せなかったのが心残りで、一部供養しようかなと思いまして。夜といえば月だろうということで、タイトルに月が入ってる「3月のライオン」の原作と実写版映画の比較をしようと思います。

3月のライオン」という作品について
ヤングアニマルで2007年7月から連載が始まった作品で今の時点で13巻まで出ています。その他には、アニメ化もしており、NHK総合で一期は2016年10月~2017年3月、二期は2017年10月~の期間放送している。そして、主演:神木隆之介で映画化もされ、前後編に分けられ、前編は2017年の3月18日、後編は4月22日に上映開始されました。

3月のライオン」のあらすじ
桐山零は、幼いころに交通事故で家族を失い、父親の友人の棋士である幸田に内弟子として引き取られ、15歳でプロ棋士になった。しかし、幸田家の兄弟との軋轢もあり、六月町で一人暮らしを始め、高校にも編入するが、学校に馴染めず、対局の方でも不調が続いていた。そんな時、先輩に酔いつぶされた時川本あかりに介抱されたことをきっかけで川本家と交流を持つようになる。人間の強さと温かさを感じることができる作品です。

原作漫画「3月のライオン
この漫画の好きなところは、将棋界という勝ち負けで生きていけるかが決まる厳しい世界を描いており、その中で悩み苦しみながらも生きる姿がとてもかっこいい所で、あと、勝負事の世界なだけあってか我が強く、なかなか面白いキャラも多くて、ある意味キャラ紹介漫画と言えるかもしれない。あと、シリアス面の静けさと羽海野チカ独特のわちゃわちゃした感じの背景やトーンがマッチして、心に響くけれども、作品の雰囲気が重苦しくなりすぎないようになっているところです。

映画版「3月のライオン 前編」

とても素晴らしく、自分は原作ファンであるが、とても満足できるものだった。キャストに関して言えば、強いて言えば林田先生が高橋一生だったのはお調子者感があまり出ないのでは?ってなったけど、それ以外は文句なくて、島田役の佐々木蔵之介と後藤役の伊藤英明はめっちゃハマってて良かった。二階堂役が染谷やのはエンドロールの時に気づいてビックリした...。
実写版3月のライオンは前編後編に分かれているのだが、前編では新人戦のところまで、漫画の3月のライオンで良かった将棋の世界の厳しさ、人間の温かさと言ったものを上手く表現できていたのではないかと思う。映画と漫画の比較をすると大きな違いとして思ったのは羽海野チカ特有のわちゃわちゃした明るく騒がしい感じの背景やトーンの雰囲気は出さずに、コメディ感は抜いた人間ドラマみたいな感じだったこと。あとは、対戦相手の過去や思想を知るための回想シーンがなかったこと。この二つは尺とか雰囲気の統一のために映画化にあたって必要な変更なので、仕方ないだろう。前編ではあまりストーリーの変更は無かった。

映画版「3月のライオン 後編」

漫画でいうと新人戦が終わってからのストーリーだが、映画ではストーリーを改変している箇所が多かった。ひなたのイジメの話と誠二郎の話が切れ間なく続くのと、誠二郎の話と漫画にはない後藤との対決がくっついていた。ちょっと端折り過ぎというか、漫画での色んなキャラ紹介も大切にしてほしいなと思ってしまった。あと、ひなたに拒絶されて悩むのは漫画にはないが、この展開は改悪じゃないかな...。映画は後編はより暗い雰囲気になっていて、自分は原作のもう少し静かで温かい雰囲気を味わいたかった。テーマソングの春の歌は最高でしたね。

まとめ
今回漫画と映画を比較して思ったのが、漫画と映画は全然作り方が違うのだなというまあ当たり前みたいなことで、漫画っていうのは大体連載という形を取ってることが多く、○○編、××編って分けれるようになってて続けれたらどこまでも続くように思うのだけど、映画は2時間前後の尺のうちに収めるように割かしシンプルにしないといけない。あと、映画の場合は読み返すという行為がしにくいので、映画は1本の話を軸にして話を展開するのは得意で、漫画は装飾などをつけたり、分岐エピソードをたくさん作れるのが得意なんだろうなと感じた。「3月のライオン」の場合、分岐エピソードのキャラの内面のパートが好きだったので、原作の方が好きだなと思いました。

本当はこういうのをあと5作品やろうと思ってたんですけどね…。来年は個人寄稿を載せたいと思います。

【12/1】アドベントカレンダー2017

お久しぶりです、京大漫トロピーの白黒です。秋会誌の制作が終わったのでもはや会長としての最後の責務はこの記事を書くことのみ。でも1日遅刻してる。締まらねぇなあ……。

閑話休題。今年もこの季節がやってきましたね、アドベントカレンダーです。アドベントカレンダーとは何かという説明はwikiに任せます。

アドベントカレンダー(Advent calendar)は、クリスマスまでの期間に日数を数えるために使用されるカレンダーである。アドベントの期間(イエス・キリストの降誕を待ち望む期間)に窓を毎日ひとつずつ開けていくカレンダーである。すべての窓を開け終わるとクリスマスを迎えたことになる。
但し毎年変化するアドベントの期間に関わらず、実際には12月1日から開始し24個の「窓」がある場合が多い。アドベントカレンダーは、窓を開くと写真やイラスト、詩や物語の一編、チョコレートなどのお菓子、小さなプレゼント等が入っていることが多い。宗教色の強いものもあれば、単に娯楽用のものもある。
 

漫トロピーではこのアドベントカレンダーに託けて12月の1日から25日まで、各会員がリレー形式でブログを書くという企画をやっています。テーマは毎年決めていますが、最低1つは漫画の紹介を入れるという約束を守れば内容は基本自由です。以下にここ数年のテーマを挙げます。

2013年 クリスマスに読みたい漫画
2013年 クリスマスに読みたくない漫画
2014年 ホワイトクリスマス
2015年 宗教
2016年 煩悩

どんどんクリスマスに関係ないテーマになっていますね……。

そんな中、厳正なる投票によって定められた今年のテーマは「夜」です。

クリスマス………イルミネーション……夜景……夜!! サンタが来るのも夜中だし、これはアドカに関係大有りのテーマですね!素晴らしい!

……まあテーマなんてなんでもいいんですよ。書きたいことを書けばいいだけなので。



「夜」というと最近の悩みは夜更かしをしてしまうことですね。なんとなく寝付けなくてニコ動やTwitterをポチポチやってるうちに深夜4時とかによくなっている。大学には行けない。

特別楽しいわけでもなく、学びも人との交流もない時間を過ごして夜更かしするのは人生の過ごし方が下手だなぁと思うばかりで、反省している。せめて人との交流でもあれば楽しい夜更かしになり、学びを得る機会もあるのになぁと思います。今の時代だとSkype通話とかで通話しつつ夜更かしとか、ありそうですね。

この漫画はまさしくそんな夜更かしを描いたギャグマンガです。ネット友達のマヤさんと豆山さんが夜中にスカイプつないで夜更かしししているんですが、人との交流がある分僕の夜更かしよかいくらか高尚な感じがしますね。羨ましい。

最近人とあんまり喋ってなかったんですが、先日ルネ*1で同じ学部の友人とごちゃごちゃ議論したのは楽しかった。「君の名は。」の話とか(今更)、ソシャゲの話とかしてました。友人曰く、アズレンやらFGOやらのソシャゲは、それ自身に物語性は無くて、神話や艦隊等の掘り下げる余地のあるバックグラウンドとそれに極緩く紐付けされたイラストを提供するだけに思えるが、それは実はそれらの接続や考察を需要者に委ねて自由度を増すとともに欠如した物語性を需要者自身のそれによって補完させるという、極めて高度なことをやっている新たなエンターテインメントの形なのではないかと。

僕はソシャゲをやったことがほぼないので相槌程度のことしか言えなかったけど、なるほどと思いましたね。久々にあれこれ議論することの楽しさを思い出し、学びを得て楽しかった。僕も話し相手に何か学びを与えられるぐらいの人間になりたい。

とりあえず漫画の話ぐらいはできるように、漫力上げていこう。




追記:マヤさんと豆山がネット友達って書いたけど、読み返して見たら最初に知り合ったのはリアルで、その後ネットでやり取りしてる仲でした。

*1:京都大学の食堂の一つ、カフェテリアルネのこと

MTGデッキ解説:BR荒くれ船員ミッドレンジ

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???:俺の仲間になれ!!!(ドンッ!!!!!)

こいつルフィじゃない?
どうも、山田です。
今日はBR荒くれ船員ミッドレンジのデッキを解説をします。

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このデッキは、荒くれ船員を使いたくて組んだデッキです。みんなネタカード扱いするけど、実際使ってみるとなかなかいいカードですし、デッキとしても結構戦えて、最近は週4でスタンダードの大会に出ていますが、だいたい上位25%には入ってると思います。

デッキのメインコンセプトは、除去って殴るBRミッドレンジです。荒くれ船員のヒット率を上げる構築を意識しつつ、うっかり捨てちゃっても活用できるカードを採用しています。
BRはアグロにするとどうしても同じ4マナのハゾレットの劣化になるので、アドバンテージを得られる荒くれ船員を活かすためにミッドレンジにしています。

個別カードの解説を上から順番に。

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間違いなく強いんだけど、癖があるカードです。
クリーチャー主軸デッキに対して強いし、特にティムールEの育ってしまった牙長獣とハイドラ、ラムナップレッドに対して強いです。
ただ、デッキのマナベースを強く縛るので、事故る確率が結構上がるのとユティリティランドを採用しづらくなるのが難点です。
あとは、UBデッキ相手にパクられやすい(人質取りにもスカラベにも)上に相手に使われると憤死するので気をつけましょう。

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ザ・荒くれ船員と相性いいカード。
自分が捨てられるもOK、捨てられたクリーチャーを食って復活するのもOK。
コントロール相手にも強いし、スカラベ相手にもにらみを効かせられます。

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デカいし、相手に除去がなければこれだけで勝てる。
どう転んでもだいたい3~4点は毎ターン与えられます。
横並べの膠着状態になると勝手に死ぬのでその時は潔く3点与えてあわよくばトレードしましょう。

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UWデッキ相手に存在するようなカード。
燻煙にめっぽう強くなれるし、たかり屋などを4マナパスから守れます。
あとはトークンデッキ相手に育ててマンティコアロマン砲を打てるようになります。
まあ最近はアプローチにあまり当たらなくてサイドに下げてもいいかなと思ってる。

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オシャレ枠。
除去にも最後の押し込みにも使えるので、あるだけで相手にプレッシャーを与えます。
でも素だしで飛ばせるのはたかり屋くらいかな。

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このデッキの存在意義。
単純計算で1枚のアドを稼ぐ素敵カード。手札で腐ってた不要牌を捨てられたら実質2ドローにも3ドローにもなる。
ただまあ、デッキを土地30クリーチャー30にしてもヒット率は33%になる計算だし、実際使ってて5/5になる確率は25%くらいですよね…。たまに唯一の解決策を捨てたりするやんちゃ海賊。
でも使ってて楽しいし、カードパワーは十分というか、このデッキはこのカード引けないと回らない印象ですね。

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ただ強。
実際のところ荒くれ船員でグローリーブリンガー引いてきて雑に投げつける(flingではない)のが勝利パターンですね。
荒くれ船員使いたくて組んだデッキとは言ったけど、半分ゲームデープロモのこのカード(2枚)使いたくて組んだところもある。

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強い
このデッキは6マナがカーブ頂点なので、基本的に土地は7枚か8枚(土地をサイクリングしたあと即出せる)まで出して、あとは荒くれ船員で有効牌を捨てないように手札に温存することを意識してプレイします。

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はい

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ギフトは気を抜いたらすぐに勢力を伸ばしてくるので、メインサイド合わせて4枚ほしい。サイドの節約になります。

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どのモードも強いし、追放なので神にも対処できるのが偉い。
コントロールの変なサイドボーディングにも対処できる。今は減らしてるけど、普通にメインサイド4枚でもいい良カード。

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神はこれくらいしか対策方法がない…。
相手が神持ってるのに船員がこれを捨てると悲しくなる。

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オシャレ。
これがあると手札に土地を温存せずにバンバン出していい。

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Tier1様はこんくらいしないと相性差とか簡単に踏み荒らしてくれる


土地ベースは、BRのカードとりあえず全部ぶち込んだ感じ。
結構タップインすることが多いし、ダブルシンボルが多いのでプレイングに気をつけないといけない。
廃墟はアズカンタと白吸血鬼ランド対策。どっちも変身されたら結構厳しい。
ミシュランは、結構墓地に土地がたまるので使える。ただ、プッシュがある環境なので注意。
最初は墓地追放砂漠も入れてたけどギフテッドをメインに上げたら色がキツくなって抜いたけど、やっぱりほしい場面は多い。
黒砂漠はあまり使う機会がなくて、赤砂漠は4枚でもいいかなぁって思ってる。
土地は後半は荒くれ船員のために温存しよう!


サイドはまだまだ調整中。
チャンドラの敗北はチャンドラ、グローリーブリンガー、ラムナップ全般対策。
Harsh Scrutinyは1マナで神に対策でき、最悪でもスクライ1になるからなかなかいい。
Kitesail Freebooterはクリーチャー出しながらハンドが見れる・除去を抜ける・除去を強要するいいカードではあるけど、1点はちょっと物足りなくてサイドに。
ゴンティはお試しなので抜けるかも。
あとは見たまんまのサイドです。


デッキ相性は、どのデッキも基本五分以上で戦えるけど、メインで厳しいのはUWアプローチとUBミッドレンジ。トークンは前のリストでは厳しかったけど今のリストでは当たったことないからわからない。
スゥルタイEは序盤のヘビ、ボブを除去ってスカラベに気をつければイケる。
ティムールは今のリストでは当たってないけど多分ギフテッドがある分有利ではないかな。
ラムナップはちゃんと序盤をしのげるハンドをキープするべき。
UWアプローチはだいたいサイドに複陽下げてハルクとカラカルでビートダウンしてくるのでハンドをよく見ながらやればいい。
ギフトは船員が削剥を捨てなければ勝てる。
トークンは…まあエンチャ重ね張りされる前にがんばれ。ロストレガシーでは燻煙抜いた方がいい説ある。


他に気をつけるべきポイントは、2ランドキープしたら結構高い確率で事故死するので気をつけること。
船員とカットリボン、プッシュと野生地は残り枚数を考えて選択肢を選ぶこと。
デッキの弱点はマナスクリュー・マナフラッドに弱いこと。引きムラに弱いのは色の関係上仕方ないかな。
リストを調整するなら、墓地から戻ってくる1マナ2/1ゾンビ、バリスタ、Harsh Mentorあたりかな?と思います。


ああ…漫画の話?
NFで会誌出すのでそちらをよろしく。
11/23(Thu)~11/26(Sun) 京大学園祭NFで会誌売ります。
4年前は共北の3階だったけど、多分場所変わってないよね?



追記
サイドはスロット節約を一番に思って組んでます。
Doomfallと削剥のモードはコントロールとミッド、アグロとコンボを同時に見られるのでありがたい。
あとサイドのプッシュ1は黒カルトーシュに変えてた。

このデッキの一番の問題は、まあハゾレットとは確実に差別化できてる自信あるけどチャンドラと差別化できてるかどうか。
使ってて問題なく強いけど、チャンドラでよくない?って言われたら…うーん…わかんねぇな…

気が向いたらボーディング戦略とか書くかもしれないし書かないかもしれない。それでは。